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2004年08月29日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
雨が冷たく風に乗って私の顔に触っては離れていく。

冷たさだけを残して。

改札を降りて優しい笑顔でこちらに歩いてくる。

手前で私を呼び止める友人と少し立ち話していた。

恥ずかしそうに歩いてくる。

今日は黒いシャツなんだ。と心の中でつぶやく。

白いのとかのほうが似合うのに・・・。

彼の最後の宿題。

読書感想文。

それを片付けに私の家の近くの図書館にきた。

私はそれを言い訳に会いにきた。

図書館の自習室には何人か知り合いがいたがそんなのどうでもよかった。

彼が少し気を使う。

平気なの?と私の顔を右から覗き込む。

気にしない。と私が言うと少し疑いを残した目で目線の先を元に戻した。

大きな体に大きな背中。

大きな手に大きな足。

たった一日空いただけなのになにか懐かしさを感じた。

やっとまたこの顔を見れたって。

私は何かしらきっかけがあれば彼に会いたがる。

誰だってそうなんじゃない?

好きな人に会いたくなることってたくさんあると思う。

宿題が終わって少し散歩した。

雨宿りついでに神社に行った。

人が寄りたがらない場所へ、場所へ流れていく。

私たちは大人の恋愛と違う。

お金も、時間も、場所も限られてる。

だから二人で努力して秘密の場所を探し、リストに足していく。

キスをした。

手をつないだ。

抱きしめあった。

もうゆずらない。

もう甘えきるまで甘えてやる。

寂しかったんだから。

すごくすごく。

彼とはまた二日会えない。

それを考えるだけで彼のシャツを握る手に力がこもった。

行かないで・・・。

ここにもう少しいようよ・・・。

ねーお願い。

それがいえない。

いってはいけないの。

分かってるの。

十分。

彼が言ってくれた。

初めて彼の口から聞いた。

「ずっと一緒にいてくれよ。ずっと。結婚してくれるよね?」

私はわざと答えなかった。

時間をかけて彼を試した。

ノリとか、思いつきでは許せなかったから。

彼は本当に緊張して答えを待っていたのが分かった。

大きな胸の奥から聞こえるリズムが早かった。

「あたしはね、あんたのお嫁さんになるの。そろそろ花嫁修業始めなきゃかな?」

笑顔でいった私の顔を見てほっとしたようだった。

「緊張させるなよ。」

困ってゆがんだ笑顔に私は笑った。

その後お互いの親が認めてくれるかなって話した。

あいつの母親はOUT

私の父親がOUT

きっとそう遠くない未来

きっと私は彼と一緒にタキシードとウェディングドレスを着てケーキを着るの。

彼に惚れ直して欲しいから、気合いを入れるの。





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最終更新日  2004年08月31日 14時00分42秒
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