列順について本気出して考えてみた
新潟には試合前の並び順について面白い決まりがある。年間観客動員数1位を誇る新潟ならではの方法である。「みんなが平等に楽しめるようにくじにしよう」熱狂的なサポーターが新潟には多いのは皆さんもご存知でしょう。その中にはその愛情があまりにも大きくたまに空回りしてしまっている人たちも少なくはない。その空回りの1つが「試合日のスタジアムの並び方」である。新潟スタジアムは県が管理する「新潟県スポーツ公園」の中にある。公園は県の規定で午前8時からしか開園しない。試合はたいてい休日に開催されるため、サポーターの中にはその情熱を抑え切れず前日から徹夜で開園を待つ人もいる。この行為自体はアイドルのコンサートなどにもよく見られる光景でそれほど問題ではないかもしれない。問題となったのは待つ場所だ。開園していない以上、サポーター達はその周辺で夜を明かす事になる。スタジアム周辺は普段は静かな場所で周辺に住む人たちも少なくない。一部のサポーター達はその情熱を抑え切れず深夜にも関わらず騒ぎだす・・・これではたちまち付近の住民達が県に直訴しに行くに決まっている。そこで考え出されたのがくじ引きだ。これはサポーターの有志が考え出した物でつい2,3年ほど前からホームゲームの時に必ず用いられる方法である。これは一番観客が集まり熱狂的なサポーターも多いNゲートのみに使用される。観客達はまず公園に入った後整備された列に気づくだろう。よほど早く来ない限り列があるのでその列は並び順を決めるためのくじの列だと思ってよい。その列に必ず試合開始の6時間前までに並ぶこと。今日は16時キックオフだったので10時には列に並ばなければならない。6時間前までに並ばないと係員に注意され抽選を行わない列の方への移動を指示される。その列はすべての抽選組が入場し終わるまでは入場できないので要注意。抽選組だけで1層目の熱狂エリアは埋まってしまうので2層目での応援になってしまう・・・見事抽選列に並び終わったらあとは列が動くのを待つ。そのうち抽選箱を持った係のスタッフが自分達に箱を向けてくれるはずだ。列は赤・白・黄・青・緑の5色に分かれていてそれぞれ1~400番まである。ちなみに私は今日白の3番。それを持って今度は色順に並ぶ。もちろん番号の若い順に前から並ぶ。どこに並ぶかはそれぞれ前後で番号を確認しあって並ぶ。後は係の指示があるまで待機だ。ここで注意するのは列に並ぶのは各グループの代表一人だ。くじももちろん家族間や友人内でのグループ内で一人だけとなる。そうしないと抽選の意味がなくなってしまう。係は次に何時までにグループ内全員が集まればいいか指示をする。今日は12時半までに全員が集まるよう言われた。代表者は並んでいる際に自分のグループの人数を聞かれる。ちなみに私は両親と出かけたので私のグループは3人となる。くじを引き終わるとゲート前まで案内される。そこで係が色をくじ引きし、当たった色に並ぶ人からスタジアムに入る事ができる。当然早く入場すれば前のいい席を取れる。世の中にはやはり根性曲がりの連中がいるものでこの方法を悪用する連中がいつも存在する。何度か試合に通ううち、たいていの人はNスタンド1層目の最前列で声を張り上げている人たちが同じメンバーだと言うことに気づくだろう。列抽選を行う新潟では自分の引いたくじの色が最後で入場が一番最後になる事もある。Nスタンドで一番いい席である最前列が最後の方に残る事はまずないだろう。それなのになぜ?と思うはずだ。私も最初の方は多分熱狂的なサポーター同士で一番最初に入場した人が多く席をとって融通しあっているのだろうと思っていた。それも本当はいけない事だが仕方ないことである。しかし今日3番をひいていて分かったことがいくつかあった。世の中にはもっと図々しい野郎共がいる。その方法は実に卑怯で許すまじ物である。くじに参加すれば必ず1番を引く人が出てくる。その人は運がよければ一番最初に入場することができる。それを悪用するのだ。代表者が自分の人数を申告する前に熱狂的なサポーターはその一番を引いた人にあるお願いをする。「俺達もここのグループ内に入れてくれないか?」皆さんが応援に行くときはたいてい家族や友だちとともに行くと思うので自分のグループの人数は大体家族だと3,4人、友達とでも10人が最高だろう。しかし抽選列の各色の先頭のグループは大体30~40人とかなり多く申告してある。その理由はさっきも話した通り、熱狂的なサポーターが見ず知らずの人に自分が一番最初に入場できるようお願いして自分達も同じグループだと申告してもらう。そのため本当は3,4人だった先頭グループも必然的に30人、40人と多くなる。もしスタッフに怪しまれてもそれを指摘したところでアカの他人だと言うことを証明するための証拠がない。だから野放しになってしまうのだ。たいていの人はそれを承諾するのだがなかにはそれはよくないことだと断る人も出てくる。そんな時ヤツらはこんなことを口走る。「俺達は旗を持っている。旗は2階席では振れないだろ?だから入れてくれないか?」と。そんな事を言われてしまえばたいていの人は入れてしまう。それほど熱狂的でもなく、旗などの小道具を持たないサポーターが行うことはもっと卑劣でこの行為が一番許しがたいと私は思う。自分の並ぶ色の列が何番目に入場できるかを抽選する抽選(2次抽選)はNゲートの前で行う。今日は黄色が一番に入場した。もちろん私が引いた白はまだ入場できない。黄色以外のサポーターはその場所に座って待機となる。黄色だけが立って、入場できる。その時に私はとんでもない光景を目にした。黄色でもないほかの色をひいた人たちが次々に黄色列に割り込んで行くのだ。これには私もさすがに怒りを覚え、前に並んでいたサポ-ターと文句を言った。それに気づいた何人かのサポーターはすごすごと引っ込んだが多分10人ぐらいのサポーターはまんまと黄色列にもぐりこんだだろう。次に赤列が入場したがその時も何人かのサポーターも割り込んでいった。信じられないことに私とさっきまで文句を言っていた前のサポーターも赤列と一緒に入場していった。ヤツらも割り込んでいったのだ。せっかくサポーターの有志が提案したこの列抽選もこのような行為が平気で行われている今、私達のような普通のサポーターが「馬鹿」を見ている。こんな「異常」なサポーターが新潟を応援しているなんて許せない。そんなことになってしまうなら、抽選なんかやめてしまえ・・・「アイシテルニイガタ」?愛しているチームに対して恥ずかしくないか?こんな卑怯なヤツラと一緒に応援してるなんて私は恥ずかしい。まだ新潟が北信越リーグで戦っていて、ビッグスワンもなくてガラガラの市陸で声を精一杯張り上げていたサポーターがいるのも事実だ。そういったサポーターが前に出て率先して声を出していなかったら今の新潟はなかったかもしれない。ホームゲームしか見に行けない私にこんな偉そうな事を言う資格もないかもしれない。けど私は、そんな誇りある大好きなチームを一緒に応援する人たちにそんな卑怯な野郎がいるなんて許せなくて仕方ないのだ。こんな成人もしてないガキにボロクソ言われてしまう大人達がいるなんて―私よりももっと小さな子供が大きくなって同じ事をしていたらどうしますか?そんな大人が偉そうに子供を注意しても何もなりませんよ。どうか、これを見て改心してください。そんな卑怯者を、今すぐやめてください。もしこれを読んでいる人の中にそんな卑怯な事をしてしまった人がいたら、次からはやめてください。いつか、本当にすべての新潟サポーターが試合を楽しめますように。。