人生初の全身麻酔
腫瘍を摘出しました。結果は、良性です。たいした手術ではないので、心配はしなかったのですが、ひそかに全身麻酔だけは心配でした。心配と言うよりは、期待。周りの人が言うには「タイムマシンみたい・・」とか「眠り姫みたい・・」とか「さわやかな目覚め」とか・・さまざまな事を聞いてました。もしかしたら・・王子様が迎えにきてくれるかも・・・なんて少し楽しみにしたり・・入院1日めは、麻酔科の医師に説明を聞きサインをしたら何もすることがなく。院内フラフラ・・大部屋で同室には、転んで骨折したご年配のご婦人二人。挨拶しただけで、話が長くなったので、なるべく目を合わさないようにした。一応、健康一家の私は、親も娘も私も入院というものしたことがない。看護師さんに男の人がいる事も、知った。いわゆる大病院の夜は、本当にひっそりしていて、待合ロビーに髪の長い白い服を着た女性が座っていても違和感はないな・・・と感じた。2日目の朝は、忙しかった。未亡人と言うのは、保証人のサインに困る。同居してない親族2名。実親と・・・あとだれ?うちは実弟がいたからいいけど、できるなら内緒にしておきたい。もし、実親がいないとあと誰よ??といろんな事を考えていた。たかが出来物をとるだけなのに・・・という頭があり、ストレッチャーが来たときにも歩いていけるの・・・と思っていた。コンタクトもメガネも外せと言われ。なにも見えない状態で。手術室前で見た、娘は泣いているように思えたが、今となっては定かでない。あ~ドラマみたい・・・運ばれている間天井だけが見えて、手術室の赤いランプが見えた事には、少しワクワクしていたかも・・しかし、、目が見えないのが悔しく思えた。紫とか、ブルーとかの白衣?を着たドクター。なんの意味があるのだろう。まさしくドラマの中の光景。江口洋介と松嶋奈々子はどこにいるんだろうと探したよ(笑)たいしたことないのに、6人ぐらいがワサワサいて。(すいませんね・・・・私ごときのためにみなさんのお手を煩わせて・・・)と心の中詫びた。麻酔科のダレ誰です。よろしくお願いします。なんて、ま~・・・・正座してご挨拶したいのに、寝たまま頭をさげる。「今から点滴しますよ~気持ちよくなったら教えてくださいね~」と言われましたが・・そこで一瞬悩む。私・・気持ちよくありません。「すいません・・気持ちいいってどう表現するんですか?」と聞くと麻酔科の医師は「う~ん・・・あ~キタキタとか。コレコレとか・・」へんなビデオか!私は・・「目が回ります」と返事しました。「次は、麻酔が流れます。針が冷たくなったら教えてくださね」と言われてまた・・・意味のわからない・・事を・・・針が冷たくなったら・・ってそんなのわかるかいと思った。数秒で、少し手の甲がつめたくなったような気がした。(もしかして・・・これか?)と思ったのが最後の記憶でした。夢を見た・・・店のパソコンの前にいた。私宛のメールがたくさん来ている。添付ファイルをリムーバルディスクに移す。やってもやっても終わらない。これも大事あれも大事。あ~終わらない「○○さ~ん」誰かが呼んでいるけど。ダメダメ目をあける前に全部終わらせないと!目を開けてはダメ!○○さ~ん!うるせ~い!!終わらないんだよ!!目が覚めた。時計を見ると1時間半経っていた。私は、がっかりした。王子様でも・・タイムマシンでも、眠り姫でもない。。。仕事かい!!はぁ・・・・脇腹に鈍い痛みはあるものの。とくに異常もないようだ。後は,入れ替わり立ち替わり、血圧やら体温やら・はかりにきてくれました。やっぱり看護婦さんは、白衣の天使だんだと思う。いろいろあるとは思うけど、やっぱり天使だよ。隣のベッドに寝ていたご婦人は、医師にさらっと重くなく「もう自分の足では、歩けませんよ。車いすの生活になると言うことを覚悟してください」と言われていた。要はこの病院には、もういられないのでリハビリ専門の病院を探すか自宅に帰ってほしいとも言われていた。もう一人のご婦人は、靴がなくなった。歯ブラシがなくなったと大騒ぎをする。3日しかいなかったが、人生にはいろいろあると言うこともわかった。健康でいると言うことは、ラッキーな事なんだな・・・