カテゴリ:Music
昨晩のBSプレミアム「希代のヒットメーカー 作曲家 筒美京平」という番組が、6枚組の”The Hit Maker-筒美京平の世界”に準拠した素晴らしい番組だったので書き記しておきたい。
本人は「良い歌と言われるよりも売れた方が嬉しかった」と言う。郷ひろみや浅田美代子と言った、とてもプロの歌手のレベルに達していなかった人の良さを引き出す曲作り。南沙織の「17歳」は彼女が唯一歌えた洋楽曲をベースにその場で作曲して見せたと言う。全盛期は月に45曲以上作曲していたらしい。 本人の弱点として挙げられていた二点が、「職業作曲家としての良心」と「自分で歌えない」。もう一世代前の専属作曲家の伝統を引き継ぎ、日本歌謡曲株式会社に勤めていた、という発言についての松本隆(彼はそんな物は認めない、と主張した)との議論が面白い。また自分で歌えなかったからこそ、時には奇抜なメロディが生まれたのだろう。 ジュディ・オングによると「何人もの人が”魅せられて”のカバーに挑戦したが、結局あのイントロを使わざるを得なかった」という。岩崎裕美の「シンデレラハネムーン」はあまりの難しい編曲にいつ岩崎が現場に行ってもバンドが一生懸命練習していたという。その岩崎に関して、筒美は初期のB面をシングル曲として出していたら、もっとはやく「聖母たちのララバイ」の域に達していたのが残念だと、言う発言も歌手を的確に分析していた証。 その筒美が松本と組んだ「木綿のハンカチーフ」はニューミュージックをも乗り越えた筒美京平のプロ意識が生んだ名曲。ここでも太田裕美の裏声を上手く生かした。以前からアイディアがあったがそれを生かせる太田との出会いがそれを実現させたらしい。 しかし京平先生のせいでは無いが、欧陽菲菲ってまるでティナタナーのような格好だったんだな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 30, 2011 09:40:49 PM
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