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カテゴリ:日想・雑文
純米酒信者の自分がアル添酒を進んで飲もうと思ったのは、ある程度好みが丸くなったからっていうのも有る。
今回のきっかけとしては、いただきものがあったり、酒屋のワゴンセール品が多く手に入る機会あったり色々。 これも自分のペースで色々学べるチャンスと前向きに飲みまくってみた。 純米である事が日本酒の至高という姿勢は変わってないけど、作り手が美味いと認めた酒の作り方が醸造アルコールの添加だというのなら、 それを認めるのも飲み手の度量の内だろうと受け入れてみた。 新潟県 越乃梅里・吟醸 小黒酒造 新潟県 本醸造・辛口原酒 天領杯酒造 新潟県 菊水・ふなぐち・一番しぼり・本醸造・生原酒 菊水酒造 兵庫県 備前雄町・大吟醸 浜福鶴銘醸 石川県 菊姫・加陽菊酒 菊姫合資会社 静岡県 高砂・大吟醸 富士高砂酒造 アル添系日本酒を安いのから やや高級なのまで一通り飲んでみたが、 共通するのは鈍い苦味が全体に絡む点と、最初の一口は結構悪くないってところ。 意外と香りは通常の純米酒と大きく変わらないかも。 だが飲み進めると、必ずどこかで味の動きが行き詰る。 波が無くなるというか、最初から最後までず~っと同じで、良く言えば安定してるって事なんだけど、悪く言えばすぐ飽きる味に。 味に伸びが無くなる。 苦味の出方もそうだけど、こういうのも好きになれない要因の一つ。 醸造アルコールを使用する理由と言うのも一応は理解もしてるし、非純米酒のファンがいるのも認めてる。 だが、やっぱり自分は純米酒の方が好きだわ。 美味しくするためのアル添ではなく、品質と供給の安定化のために使われてる場合がほとんどとしか思えない。 好みの問題と言ってしまえばそれまでなんだけど、どうもアル添酒は自分で自分の長所を潰してる様な残念感を感じてしまう。 同じ価格、同じレベルの日本酒が有ったとして、 純米酒が80点~100点までの評価の揺らぎが有るとしたら、 アル添酒は87点~93点までの揺らぎに抑えてる感じ。 アル添酒は100点を取る事を捨てた引き換えに、常に90点を取る事を選んだ酒なのだろうな。 理論上の最高値よりも、常時一定水準以上の性能を発揮出来る "ボトムスペック"重視型。 実はこういう設計思想って、個人的には嫌いじゃない。(ホンダのCB400F的な?w) 特化型ピーキー設計にはロマンが有るけど、フラット設計の人を選ばない開かれた思想も結構好き。 いつ、誰が、どう扱っても同じ性能を期待出来るっていうのも、それはそれで凄い事。 しかしコトが日本酒となると、それによって切り捨てられる要素が、どうも自分には小さくなかった模様。 どこか適当に入った居酒屋で、適当に保管された、適当な日本酒を飲むのなら、アル添はむしろ安心の証なのかもしれないが、 自分で買って自宅で飲むための日本酒としては、やっぱり物足りない酒。 結局、これは "ジャンルが違う" って話だな。 好みの問題とはまた別の、その酒自身の役割と在り方の違い。 純米酒と非純米酒とではルールも頂点も違う以上、比べても仕方ない。 自分の求めるモノ、欲しいモノが純米酒にしか無いのだから、初めから選択肢も結論も無かった。 まあでも、結論(まとまり)は無かったが発見は有ったので、今回はそれで良しとする。 菊水・ふなぐち・一番搾りは値段の割には重厚でお手軽だし、天領杯の本醸造・辛口原酒は良い味だった。 菊姫位までいけば、香りも負けてない。 アル添酒にも良いところや美味い物は有る。自分にはそれが見つけ辛いだけ。 これからは、もっと良い意味で期待しないでアル添酒を飲めると思う。 自分から進んで興味を持って買う気になるのは純米酒の方だろうけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013/10/28 04:05:50 AM
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