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旅に出よう 思い出は語らず。

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2006.01.16
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この小説は,事件の起こらない時の,大衆時代小説であろう.
考えてみれば,わたしは、時代劇小説は好きと,自認しながら,
ほんとうは、時代劇に出てきた、横丁が好きなのか,それとも、血なまぐさい
それこそ、犯罪が好きか何ぞと考えると,
けっして、犯罪が好きなあわけでもなく、
いくら読んでいっても,大事件が起きなくっても言い訳で,
ドラマと、チックという、変な分け方で行けば,
ドラマは,案外食傷気味で,なんったって、そんなあ事件は,毎日,腐るほど起きていて、チックのほうが,どれだけか、好ましい.
このなかで、元の出が,不確かな,木戸番小屋の婆さんと、笑兵衛が、第5章で、
片親しかいない佐吉を,その婆さんに預けて,
もういちど、その佐吉を,うわごとで呼ぶ、いろは長屋の弥太右衛門
この世の最後に,うなぎでも倅の佐吉といこうと、
長屋の門まで、でてきた、おいとに、逢いに行っておあげという、
とこなんかは、やぱり、こんなあわたしでも、ほろりとさせられる。

それと、吉原の火事に出会い,人助けのために,若い有望な武士が死に,
目も悪くなって,厄介物扱いされるこどくな老婆の、おせいが、助けられるって話も,いい。

それにしても、なんて、下手な紹介だったでしょうか.

夜明けるまえで  「深川澪通り木戸番小屋」シリーズ/北原亞以子
講談社 1600円2004年1月26日 刊

じぶんで、好きな本が見つかるってのは,いいことで、古本屋で見つけた.





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最終更新日  2006.01.16 12:32:02
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