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旅に出よう 思い出は語らず。

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2006.06.10
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カテゴリ:カテゴリ未分類
この本を,一気に読んだのだが,
なんとも殺伐とした小説だったろうか。
ふつうなら、この役は,誰,この役は,誰と
思い浮かぶのだが、この主人公は、
誰が思い浮かぶだろうか、
最近、松下のプラズマテレビのコマーシャルを、している、
小雪であろうか。

なんとも、女の書く小説の空恐ろしいこと。
桐野夏生には、さすがに,脱帽である。

無理を言えば,この暗さの中に,
小さなろうそくの灯かりでも,
描きこんでくれると良かったなあ。

まあ、読み終わって,本の扉を見るまで,
まさか女性が書いた小説なんぞと思わなかったが。
これならば、
昨日読み終えた

「草の根」スチワート・ウッズ 文芸春秋 1994年 訳 矢野浩三郎 2900円
のほうが,どんなに、読後感が良かったか。

この本のあと, ジョングリジャムの「テスタメント」の書き出しが,
今一気にいらなったのかやめたが,
こっちを読んでおくべきだったろうか。

桐野夏生 は、女性版大藪晴彦というとこだろうか,
まあ,映画にしたらR指定のX指定?だろうが。

出来たら次は、少しは心温まるエンターテイメント性を、
心がけてもらいたい。
こんな小説が出来てくるのも、
時代が変わったということなのだろうか。





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最終更新日  2006.06.11 02:45:19
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