三ヶ日東小学校の「職員室の中でのピア・サポート」エピソード1ー②
3.準備と職場体験 子供たちは「修学旅行実行委員会」を組織しており、全員がこのいずれかの委員会に属して、修学旅行を運営しました。1)実行委員長2)名刺作成委員3)体験先連絡委員4)宿泊マナー委員5)テーブルマナー委員6)しおり作成委員7)横断幕作成委員 職場体験先は以下の12事業所が引き受けてくれました。 子どもたちは1事業所に2名程度の少人数で職場体験に参加しました。 各事業所の懇切な指導と励ましを受け、子どもたちは何物にも代えられない宝物を得ることができました。4.修学旅行の内容1日目(11/18) 1)出発式 2)職場体験① 3)昼食 4)職場体験② 5)ホテルでのフルコースディナー(テーブルマナー実習) 6)入浴・就寝2日目(11/19) 1)起床・朝食 2)職場体験③ 3)記念撮影 4)浜松散策(この中でグループごとに昼食) 5)サプライズ5.終了後のサプライズ 夕闇がせまる頃、修学旅行を終えて、子どもたちを乗せたバスが小学校の近くまで差しかかった時、バスは学校への道を外れて、三ケ日の山道を上り始めたのです。 子どもたちは、どこに連れていかれるのだろうと動揺を見せましたが、同乗している先生方は、ただにこにこと笑顔を見せるばかりでした。 バスは山の途中の、駐車できる場所まで来たところで停車しました。 そこから子供たちは徒歩で、先生方の懐中電灯の光に案内され、山道を上りました。この山道は、子どもたちが怪我をしないようにと、地元の皆さんの申し出による協力で、事前に草刈りがされていたのです。 着いたところは、小高い見晴らしのいい場所「高山」で、遠くに浜松の中心街の夜景が広がっていました。そこからは、子どもたちが昨夜フルコースの食事をし、1泊した、浜松のシンボル「アクトタワー」が、はっきりと見えたのです。 そこで、引率の山本祥先生から、次のような言葉が子どもたちに贈られました。 『みなさんが住む三ヶ日町にもこんな素敵な場所があることを知っていましたか? あのアクトタワーの中から見た浜松の中心の夜景と、今、立っている自分の地元三ヶ日町から見た夜景を見比べどんなことを感じますか? 修学旅行で体験したことは皆さんが大人になり、社会に出たときに必ず支えになってくれることと思います。皆さんと修学旅行に行けたことを先生はとても嬉しく思っています。』 この言葉と共に、忘れ得ぬ思い出として、子どもたちは「アクトタワー」と浜松の夜景を心に焼き付けたのでした。 高山での記念撮影6.考察 このエピソードを石田校長先生から聴かせていただいた時、私は感動で泣きそうになりました。このような体験ができる子どもたちは幸せだなーと、心から感じられたからです。 そして、このようなイベントを企画・運営することで、子どもたちに深い感動と喜びを与えている原動力は、先生方が互いに支え合い、助け合って、子どもたちを幸せにしたいという「職員室の中でのピア・サポート実践」だと気付きました。 この先生方の熱い思い(オーラ)が、子どもたちの「ピア・サポート活動」を盛り上げていると確信するに至ったのです。(おわり)