【Dr.コトー診療所2006】第11話 最終回
医者は患者と家族にはなれない。外科医は心を持ってはいけない。心を持って家族を助けようとすれば、そこに焦りが生じ、結局は失敗する事にもなる。そしてその失敗は、何よりも自分自身を奈落へと落とす物。鳴海が言いたかったのは、それだったのだ。自分の妻を自らの手で救おうとして間違えた鳴海は、外科医は家族を執刀してはいけない事を知ったのであった。島の人たち全員を家族だと思い、その家族のために医療を行い続けたかったコトーに初めての疑念と悩みが生まれる。彩佳は助かったが、それは鳴海がいてくれたからだった。これから自分は、自分の信念のままに「家族」たちを救っていく事ができるのだろうか。。。悩みは晴れぬまま、コトーは島へ帰る。そこには変わらぬ姿で温かく迎えてくれる「家族」が、待っていた。自分の代理を務めてくれていた三上と語る。島を離れていたらホームシックにかかってしまいました。みんなの事ばかりが気になって仕方ないんです。僕もです。「家族」に医療を行うこと。「家族」を救っていく事。自信を持って、それを行い続けられるか、コトーは自分に問いかけながらこれからも、この島でやっていくのだろう。鳴海との出会いは、今までその事について考えていなかったコトーに、考える機会を与えてくれたのかも知れない。「家族」は救いたい。しかし、「患者」として見る事は忘れない。「家族」であろうと「ただの患者」であろうと、そこにあるのが命である事に変わりはない。命を救うために、コトーはこの島にいるのである。そして、自分自身も救うために。 全編を通して、命と言う物を強く訴えてきたドラマだった。だからこそ、泣けたのだ。そこには、本物の飾らない人間がいるから。みんな、一生懸命生きているから。与えられた物の大きなドラマだったと思う。コトー先生は考える。そして、見ているわたしたちも考える。強く生きていくと言うこと。そして、命の大きさと重さを。患者さんと接していると、僕はみんなに助けられている生かされている気持ちになるんだ。僕は、これからもこの島で君の帰りを待つ。Boys, be ambitious!僕が受け取り君に送ったあの言葉の意味を探りながら。個人的には、最後は笑顔で島に降りる彩佳を見たかった気がするけど。。。それは、「Dr.コトー 2007 スペシャル」(必ずあると信じたいです)で見せて貰えると思うので。。。本当に素晴らしいドラマだから。ここで終わって欲しくないです。でも、あれだけのキャストのスケジュールはなかなか押さえられないんでしょうね~。。。キャストがガラッと変わるっていうのもイヤだし。今後も単発スペシャルでもいいので、何とか出来る限り続けてもらいたいですね。また、島のみんなに会える日を楽しみにしています。・Dr.コトー診療所2006 第10話