【コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-】第3話
藍沢は、マンション55階からの転落男・小倉を担当。白石は、脳腫瘍手術を拒否する女・本山。緋山は、卵巣のう腫茎捻転の弁護士・若杉。そして、藤川は、担当患者へのストーカー男・小野寺。患者は、それぞれにくせ者である。白石は、1人で誰もいない空間に話しかける本山の姿を見る。本山は、腫瘍のせいで幻覚を見ているようだった。自分の手に爪痕が残るほど痛みを堪えているのに手術に同意しない。白石は、そんな本山の姿に何かを感じ取っているようだった。本山を「腫瘍で幻覚を見る患者」と呼ぶ藤川と緋山に白石は言う。「幻覚の人」でも、「腫瘍の人」でもない。「本山さん」、だから。緋山の患者・若杉は口の達者なベテラン弁護士。あわよくば、患者が急変して手術にならないか、と待ちかまえる緋山に若杉は言う。急変してオペになるの待ってるんでしょう。医療裁判に備えて貴女の言動全て記録してるから。解るわよ。医者と弁護士、似てるもの。成功して当たり前、失敗したら恨まれる。白石と藤川は2人で当直する事になった。不安を隠せない白石だが、藍沢も緋山も仕事が残り、一緒に当直する事となる。そんな中、酔っぱらって階段から落ち、運び込まれてきた患者が、内腹膜出血で急変する。連絡した黒田の到着を待てない状態になり、ついに藍沢は、自分たちで開腹する、と手術を始めた。オペにリスクは付き物だ。何もせずに死なせるくらいなら、オレはリスクを取る。4人は協力して、初めてのオペを成功させる。患者はお前の練習台じゃないぞ。黒田先生まで綺麗事言わないで下さい。先生だって切りまくってきたんでしょう。外科医は練習が全て。スポーツ選手やピアニストと同じ。違いますか。その通りだ。ただ、ひとつ。その練習台が生身の人間だって事を忘れるな。賭けには勝ち続けろ。一度でも負けたら、お前の医者としてのキャリアは終わりだ。患者の死は、医者の人生を変える。 ラスト、今まで患者を病状で呼んでいた藍沢が、「転落男」じゃない。「小倉さん」だ。「若杉さん」はどうなった?と、患者を名前で呼ぶ。患者は「命ある練習台」。その1人1人の命の尊厳に気付き始めた成長が見える。その事に、初めから一番敏感であった白石。本山が腫瘍の手術を拒否していたのは、幻覚でも亡くなった自分の子供に会えるから。1年も経つと悲しみを忘れてしまう。忘れられない事が悲しいのではなくて、忘れてしまう事が悲しいんです。患者1人1人の生と死に目を向ける白石の澄んだ目が清々しい。緋山は、最初は急変を願っていた若杉に、急変が無くて良かったです。と言った。大きな手術を自ら体験した4人それぞれの命に対する考え方の変化が頼もしい。内腹膜出血を発見した功績で、白石はヘリ担当を任される。覚悟を持って、ヘリに向かう白石。取って代わられた藍沢が青い空に飛び立つ窓の外のヘリを見送る。その傍らには、自分に充てられた新しい患者がいる。切ないけれども、2人それぞれの強さを感じた。それぞれが、自分に与えられた仕事を、新しい決意と誠意でこなしていく。4人は確実に成長している【送料無料選択可!】HANABI / Mr.Childrenトラックバックは承認制です。即時反映はされません。ご了承下さい。