【TIME ALPE D'HUEZ】3,000km乗ったインプレ
TIME ALPE D'HUEZをシェイクダウンしてから半年がたちました。距離は3000km。<納車後のインプレ>https://plaza.rakuten.co.jp/kenken34/diary/202402040000/一昨日は、道志道をどうしの道の駅まで行ってきました。アップダウンがある往復100kmです。<フレームの変遷>カーボンフレームは、3本目。LOOK585→LOOK695ZR→TIME ALPE D'HUEZです。585から695に乗り換えたときに思ったのが、剛性が高くなったことです。695よりもTIME ALPE D'HUEZは、さらにフロント周り特にダウンチューブの剛性UPが感じられ、直進安定性にも好影響が感じられました。<フレームはやっぱり硬い>そして、今回ディスクブレーキのTIME ALPE D'HUEZ。購入当初は、695をさらに上回る剛性感に不安になるほどです。グッと踏んだ時の反発が強く、ゆっくりと一定に回すペダリングを気を付けました。反発がある分、前に進む感覚が鋭く、雑に回すと疲労がたまる感覚がありますが、徐々に慣れてきて、フレームの反発で疲れることもなくなっていきました。次に、乗り心地ですが、ダイニーマという新素材の影響か、微振動は減衰されています。しかし、スルーアクスルの影響なのか特にフロント側が高剛性に感じます。リアはフロントほどではないので、荒れた路面でのトラクションがかかりやすく良い印象がありました。<スルーアクスルとホイール>ディスクブレーキ採用でスルーアクスル化され、副産物としてフレーム剛性はUPし、タイヤはよりグリップと乗り心地向上を求められ、必然的に太くなっています。キャリパーブレーキでは制限されていたタイヤ幅は、その制限はなくなり、さらに太くなっています。この半年で、カスタムしたのはホイール周りです。マビックコスミックSLR45を基本に最初は、クリンチャーで運用していましたが、途中からMichelinのパワーカップTLRに交換しました。チューブレスのほうが乗り心地がよく、低圧で荒れた路面でもトラクションをかけやすい、また、フレームの高剛性感をいなしてくれて、なおかつ下りの安定性も高くなりました。ホイールの剛性をさらに落とすために、マビックキシリウムSLを途中から投入しました。タイヤは、GP5000にチューブをヴィットリアのラテックスチューブを入れました。軽快さや剛性は落ちますが、乗り心地もよく、TIME ALPE D'HUEZにマッチしますが、速いのはやっぱりコスミックSLR45のほうでした。タイヤは28mmまでしかはけないようですが、十分です。もっと太いタイヤをはきたい方は、TIME ALPE D'HUEZ XやADHXを・・・。剛性は、ホイール・タイヤで調整がある程度効くことがわかりました。ロングライドを目的とするのなら、あまりガチガチなホイールでないほうがよいでしょう。道志道では、SLR45をはいていきましたが、これがベストマッチ。ほとんどの坂で、インナーローになることがないので、ある程度スピードを載せて乗ることができます。一定のスピードで少し力を入れながらペダリングするとスピードを維持しやすいです。明らかに、いままでのってきたLOOK695より速く走れた感覚がありました。695はTIME ALPE D'HUEZより500g以上軽量なのですが、持つとなるほどその重量差は感じるのですが、乗っているとわかりにくいです。<コンポーネント>コンポは、今回デュラエースを見送り、今回R8100アルテグラを導入しました。メリダX-baseでR9200DURA-ACEを搭載しているSCULTURAとREACTOに乗りましたが、差はわずかです。剛性感の差は、クランクとかでわかりやすいのですが、その差は肉薄していると思います。(というかわからない。)アルテグラ6400・デュラエース7400の時代から乗っていますが、昔ほどデュラエースとアルテグラの差はなくなってきていると思います。MERIDA X BACEでREACTO TEAMに試乗!https://plaza.rakuten.co.jp/kenken34/diary/202408250000/MERIDA X BACEでSCULTURA TEAMに試乗!https://plaza.rakuten.co.jp/kenken34/diary/202312270000/<総評>下りの安定感は今まで乗ったどのバイクより安定感があります。コーナーの先の予想がつく、わかりやすいコーナリング性能です。フロントの剛性の高さが影響していると思われ、エアロバイクのような横風にあおられる感覚は少なく、安心して乗れます。見た目の良さも満足度を上げています。TIME ALPE D'HUEZは、RTM製法(Resin Transfer Molding)で製作されます。標準的なプリプレグ・レイアップでは、最近表面層までUDカーボンを採用しているので織目がありません。糸から織り込んで靴下状にしてロウに巻いて型にはめるので、その織目がしっかり見えます。数少ない折り目の見えるカーボンフレームで、マニアには、たまりません(笑)シートポストが27.2mmの一般的なものが使え、汎用性が高いです。自分の場合は、LOOKのエルゴポスト4を使っていますが、好みのポストを使うことができます。不満な点を挙げるとBBの規格がBB386だということ。剛性は高いのでしょうが、マイナーな規格でメンテナンスが面倒な圧入式です。メンテナンス性の高いねじ式のT47やJISのほうがよかったのですが、仕方ありませんね。BBは、Wishboneを採用しています。一度、クランクとBBの接合部からカチカチ音がしたのですが、クランクを抜いて、グリスを塗りなおして組みなおしたところ、その後、特に、今のところ問題はないです。タイム社は、紆余曲折を経て会社が買収されたりと経営が安定しないので、そのたびに振り回されていますが、モノ作りはRTM製法を使い続けるなど、一貫していて、マニアを満足させるハイエンドモデルを作り続けています。現在、トッププロチームへの供給はしていないようなので、レースに必要となる高価なTTモデルとかはラインナップにありません。逆にグラベルバイクをラインナップに加えて、ファンライドの領域に力を入れつつあります。TIME ALPE D'HUEZは、ハイエンドながらロングライドもこなせる乗りやすさを兼ね備える位置づけで開発されているのではと思いました。