修身二十則
『修身二十則』 一, 嘘を言うべからず 一, 君の御恩忘れるべからず 一, 父母の御恩忘れるべからず 一, 師の御恩忘れるべからず 一, 人の御恩忘れるべからず 一, 神仏ならびに長者を粗末にすべからず 一, 幼者を侮るべからず 一, 己に心よからず事 他人に求めるべからず 一, 腹をたつるは道にあらず 一, 何事も不幸を喜ぶべからず 一, 力の及ぶ限りは善き方に尽くすべし 一, 他を顧して自分の善ばかりするべからず 一, 食する度に農業の艱難をおもうべし 草木土石にても粗末にすべからず 一, 殊更に着物を飾りあるいはうわべをつくろう ものは心濁りあるものと心得べし 一, 礼儀をみだるべからず 一, 何時何人に接するも客人に接するよう 心得べし 一, 己の知らざることは何人にてもならうべし 一, 名利のため学問技芸すべからず 一, 人にはすべて能不能あり、 いちがいに人を捨て、あるいは笑うべからず 一, 己の善行を誇り人に知らしむべからず すべて我心に努むるべし 山岡鉄舟 鉄舟言行録21ページ目 山岡 鉄舟日本の武士(幕臣)、政治家、思想家。爵位は子爵。剣・禅・書の達人としても知られる。一刀正伝無刀流(無刀流)の開祖。勝海舟、高橋泥舟とともに「幕末の三舟」と称される。単身で官軍の駐留する駿府(現在の静岡市)に辿り着き、西郷と面会。勝海舟と西郷隆盛の会談を実現させた江戸無血開城の立役者。(最初、海舟は高橋泥舟を使者にしようとしたが、彼は慶喜警護から離れることができなかった。 そこで泥舟の推薦により、彼の義弟である鉄舟に白羽の矢が立ったようだ。)その行動力は、西郷をして金もいらぬ、名誉もいらぬ、命もいらぬ人は始末に困るが、そのような人でなければ天下の偉業は成し遂げられないと賞賛させたという。 報恩・感謝・謙虚・陰徳等などの徳目を具体的な行動基準として20項目にまとめている。どれも素晴らしい事を言っているのだが、個人的にはこれが特にお気に入り。一, 人にはすべて能不能あり、いちがいに人を捨て、あるいは笑うべからず 人はどうしても他人の欠点を見てしまいがちだが、欠点があるのは当たり前で、全ての人にできること、できないこと(長所短所)があるという。その欠点のためにその人を切り捨てたり、馬鹿にしてはいけない!本当にそのとおりだと思う。一, 人の御恩忘れるべからず 一, 神仏ならびに長者を粗末にすべからず 君主、父母、師ときて、その他の人すべてに対し、恩を忘れるな!といい、神仏、年長者を敬えという。これは誰でもいう当然のことだろうが、(当然のことでもなかなか実践できないので教訓となるのだが・・・)同時に若い者をなめるなという。一, 幼者を侮るべからず これはなかなかできない事なんじゃないか。新人だからといって、的外れの事ばかり言うとは限らない。子供だからといって適当にごまかしているつもりでも、バレバレだったりする。侮るべからず! この2つ以外にも人間関係を円滑にする項目が多いように感じる。山岡鉄舟という人は、“人間”が好きだったんじゃないだろうか。論語で孔子が言っていたことが頭をよぎる教訓も多い。日本人が長い間教科書としてきた儒教。当時の日本人には自然と体に染み込んでいる考え方だったのだろうと改めて気づく。でも、常に頭に叩き込んで“座右の銘”として教訓にするには20項目は多い!私自身考えるともう少し減らさないと覚えきれない~。気に入った項目だけでもいいかな?!笑一, 力の及ぶ限りは善き方に尽くすべし 力が及ぶ限り、最後まで諦めず、善くなるように努力しあがくべきだ!もう後一日で2010年が終わる。今年はブログ再開してから、たくさんの方にご訪問頂いた。感謝、感謝。みなさま、ありがとうございました!来年も宜しくお願い致します!来年は何事にも力の及ぶ限り尽くそうぞ!