DJ Kennedy/life is damn groovy

Don't Know Why / Norah Jones

film: In America (2002)

この映画が公開された2002年はヒットした音楽のジャンルが様々で随分と賑やかだったのだが、テレビでもレディオでも、やはり多く流れていたのはこの曲だったと、良い気持ちで思い出す。

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NYは複雑な顔を持ち、その印象は様々で、顔の数だけ、印象の数だけ人生がある。

この映画はフェアリィ・テイルなので、夢を見るような涼しさもあるけれど、背景になるマンハッタンの様子は、真夏のニューヨークにある、不機嫌な人々の熱感と息苦しさも、その場にいるかのように受け止めることができる。

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アイリッシュの家族は売れない役者の夫と可愛い専業主婦の妻、そして天使のような姉妹。
「観光」と言い国境を越えると新しい生活の待つニューヨークを目指す。
ところが、お金のない彼等の住家となるのはジャンキーばかりの住む汚いアパートメント。

それでも家族は仲良しだ。子供達は両親が大好きだし、両親は子供達の為に一生懸命考える。ただ、夫は脳腫瘍で失くした幼い息子への思いを乗り越えられない。家族が心の底から笑える日は訪れるのか。

慣れない国での暮らしの中で彼等に訪れる出会いや奇跡。
そんなものを通して心豊かに感じられる家族の絆は、人の愛情は誰の目にも温かい。

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real-lifeの姉妹である映画の中の女の子二人は、寄り添う姿も、ちょっと不仲な様子もとても愛らしく、子供達を優しく見守る大人達にも涙が止まらない。

父親が下の娘の為にお祭りのゲームでE.T.のぬいぐるみを取ろうと奮闘する辺りは、わりとどこででも見かけるシーンで、そう言えば、我が夫なども、いつかの”ゴリラ・ガール”のフェア（DJ Kennedy #158, #160参照）でもそうだったが、子供相手にムキになったり、狙いを定めた”スポンジ・ボブ”に100ドルかけたりはザラである。トーイ・ストアで買えばいくらもしないものを。映画の中でも、そんな日常の風景はなかなか良い。

映画の評価は観る人、批評する人の目線に拠るところで、評論家のレイティングを見ると星が満点の5つから2つまで散らばっているけれど、私の仲間うちの評価基準で言えばこの映画、涙"5 Gallons"（満点）である。