DJ Kennedy/life is damn groovy

相変わらず日本の情報に疎いのだが、この映画の原作は、アメリカで90年代の
大ベストセラーとなり、97年にKevin Spaceyの主演で映画化された。

原作初版の頃よりの愛読書で、いつもベッドサイドに置いてある、とても
気に入っているストーリー。本はもう四つ角が折れてボロボロだけれど、
映画は10年以上経った今も色褪せず、未だに私はこのDVDを立て続けに
2度観られる。


舞台はジョージア州、サヴァナ。映画を観れば一目瞭然、この町は本当に
美しい。ノース・アメリカで一番美しい都市とも言われている。開拓時代の
優美な様が青い空に色濃く映され、土地が人を育むのか人が土地を築くのか、
ここに住む人は男性も女性も、その街並同様にとてもエレガントで軽く会釈を
するだけでもうっとりとする。また、言葉を交わすとおっとりとした南部訛りが
何ともSexyだったりもする。


　　　　　　　　


そんなサヴァナ、80年代。古美術やヒストリック・エステイトの収集家である
Jim Williamsは、あの"Moon River"や"Skylark"の作詞家として有名な
Johnny Mercerの祖父が建てたMercer Houseに暮らしていた。

ある時、ジャーナリストのJohn Kelsoが彼のパーティの取材にニューヨークから
やって来る。そして仕事を終えニューヨークへ戻ろうという夜、事件は起きる。

殺人事件と絡み合った人間関係や出来事が実に土地柄を反映し、奥深い。
優雅な環境、地方独特の雰囲気、優しい人たち、禁断の恋、ブードゥー教。


　　　　


監督はClint Eastwood、主演Jim Williamsを演じたのはKevin Spacey,
ジャーナリストのJohn KelsoにはJohn Cusack,ナイトクラブで歌う美女は
Clint Eastwoodの実娘である。他にも、サヴァナで実在する人物も出演する。
例えばLady Chablisや裁判長。この人実は、実際にJim Williamsを弁護した
彼の友人、'Sonny'その人。

Kevin Spaceyは私が一時夢中になった俳優で、彼についてはおいおいまた話が
あるのだが、この役も、きっと本人がこんな人物だったに違いない、とつい
思い込んでしまう説得力がある。John CusackやAlison Eastwoodの瑞々しさも
サヴァナの空気によく合っている。また、若きJude LawがSuper Cute!


　　　　 　
　　　 　　　　　（Clickで映画の予告編へジャンプします）


映像が気品に満ち昼と夜、違う顔を持つサヴァナがとても美しい。またこの映画を
ジャンルに区別するとなると、意外にしにくいあたりも面白い。サスペンスか、
ロマンスか、はたまたコメディなのか。

映画は2時間30分。が実際原作者のJohn Berentはこの美しいサヴァナに8年も
暮らしており、また映画なりの脚色も多いことから原作との比較はしないでおくが、
それでも忠実な部分が大きいとは思っている。

サウンドトラックもJohnny Mercerの名曲を集めた素晴らしいもの。今夜は
違ったかたちでご紹介しているが、コレクションとして持っていても悪くない1枚。
　　

　　　　


そして何より好奇心をそそられるのは、この作品が、実話に基づいているというところ。


尚、今この原作の邦題に調べがついた。

　　　　　　　　「真夜中のサヴァナ―楽園に棲む妖しい人びと」







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