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テーマ:Love Songs(54)
カテゴリ:Love Songs
Sandyが去って1ヶ月も経たないうちに、Bobは私の友人Carolをデイトに誘った。 Carolは軽い気持ちでOKし、次の金曜には彼の車で出掛けて行った。 その夜、Sandyから電話があった。 「生活には慣れた?楽しくやってる?」 そう尋ねる私にSandyは「頑張ってるけど寂しいよ」と涙ぐんでいるようだった。 彼女は、Bobとの日々についても懐かしそうに話し始めた。 「私、あの丘で話をするのが好きだったんだよね。月がきれいで海が見えて、 将来はあんな場所に白い家を買って、週末はボートの上でピクニックしながら 海からその家を家族で眺めるのが夢なんだって。素敵だよね、惜しかったな」 「そう・・・」としか、私には言えなかった。Sandyの気持ちは純粋で、彼の話を 別れた後も嬉しそうに話しているというのに、Bobは既に別の女の子を、しかも 私達の友人を連れているのだ。呆れてものが言えない、彼女にはもっと良い人が。 Sandy、もうBobのことなんて忘れよう、次の幸せの為に。私はそんな心境だった。 一方、デイトから彼等が戻って来たのは朝方だった。寝ている私の部屋に押し入り その夜の話を嬉しそうに始めるCarolの顔を見たら、新しい二人が上手くいくなら、 Sandyのことはもう仕方がないのかも知れない、そうも思った。彼から離れて行った のは、Sandyなのだし・・・。ただその時は、私は睡魔との闘いに必死で彼女の話が まともには耳に入らず、数時間後に改めて、彼等の初めてのデイトを聞かされる。 朝、Carolは朝食に遅れず、私達みんなと一緒に近くのコーヒーハウスへ行った。 彼女は輪の中に入ると、当然のように昨晩の話を始めた。彼等は付き合い始めたな、 彼女の顔を見て誰もがそう思っただろう、それから数分後の私以外は。 「Bobは、普段の彼よりずっと真面目で堅実な考えを持ってるよ。私感心しちゃった。 もう大学を出た後のことも、家庭を持ってからの夢までしっかり描いているのよね。 聞いていて、良い気持ちになっちゃった」 「へぇ、どんな?」 嫌な予感がした。 「将来は、白い家に住みたいらしいの。船を買ってね、船の上でワインを飲みながら 自分の建てた家を家族で眺めるのが夢なんだって。私の為に音楽も選んでくれてさ、 何か、見直しちゃったよ」 ああ、やっぱり。女性を口説くテクニークはあっても良い。けれど「パターン」とは 何事か。しかもほんの少し前あんなに好きだったSandyと別れ、その直後などクラブで おいおい泣いていた彼が同じ手口で事もあろうに、彼女の友達を誘うとは。 勿論この恋も長続きなどする訳がない。が、性懲りもなく何故だか同級生ばかり狙い デイトに誘い続けた。けれど急激に価値の下がった「Bob法」は既に効力などゼロ、 誘いに乗る女の子も常識的に激減した。そうしてBobの栄華は去り、その後暫くは おとなしかった。 それからまた2,3カ月が過ぎた頃、朝いつものコーヒーハウスで焼き過ぎのハッシュ ブラウンとパンケーキに胃がもたれて、学校まで歩いて行こうと店を出たところで 背後から私を呼ぶ声がする。 「Kate!ちょっと待って」 Bobである。もう熱りも冷めた頃で、SandyやCarolから請け負っていた私の怒りも 消えていたから、別に何とも思わず振り返った。それに彼とは同じクラスが2つあった。 「どうしたの?」掛け寄る彼に尋ねた。 「あのさ、ずっと聞こうと思ってたんだけどね、金曜の夜って、空いてる?」 ・・・私もなめられたものである。答えは当然、"NO WAY." Hope you enjoyed this episode. Thank you :) 彼女達がBobと聴いた思い出の?曲。 (Click and enjoy the music!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 4, 2011 01:24:32 AM
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