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DJ Kennedy/life is damn groovy

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July 10, 2011
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カテゴリ:Just Chitchat


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ライラックの庭は、自然がそこに造り上げたものではなくて、今の世にひっそりと背を向けているようにも感じられる廃墟の住人が育て、愛でたものなのだった。





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Van Slyke Castle(ヴァン・スライク・キャッスル)は、看護師Ruth A. Colesの二番目の夫、NYの投資家William Porterによって建てられた。屋敷は最初、Foxcroft(フォックスクロフト)と名付けられた。ポーターは二年後交通事故で亡くなり、更に二年後の1913年、ルースは三番目の夫、弁護士のWarren Van Slykeと結婚、のちに屋敷はVan Slyke Castleと呼ばれるようになる。結婚後彼等は別の家で過ごすが、1925年に夫ウォーレンが亡くなると、ルースはひとり屋敷に戻った。1940年彼女も63歳で亡くなった。屋敷は親族の手に渡ったがすぐに売却され、1950年代に入るとその親族の離婚によって屋敷は放置されることとなり、1959年、ヴァンダルが入り屋敷に火を放つと、Van Slyke Castleの歴史は幕を閉じた。




            oldfrontcastle.jpg




ここに記述してみても、屋敷の歴史は極めて個人的な、小さなものなのだが、実際ここに立ってみると、裕福ではあっても次々に三人の夫と死別する(最初の夫は、二番目の夫ポーターの親友だった)という波乱の人生を歩んだルースの物悲しさが、かけらとして残った屋敷と重なって見えた。が一方では、あの見事な花園を見れば、彼女があの家での暮らしをどれだけ愛していたか、その幸福感もまた確かに息づいているのだった。



 
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ドレイクは、この場所にもっと謎めいた、つまり心霊スポット的な盛り上がりを期待して私達を(特にアンバーを)ここに連れて来たようだが、廃墟自体それほど大きなものではなく、また内部、外部ともにくまなく探して回ったが、結局それらしき、つまり「今も誰かが屋敷の中を彷徨っているのではないか」的なものはひとつも発見できなかった。それでもドレイクは「不気味だ、不気味だ」と喜んでいたけれど、鈍い私は、切なさは覚えても不気味だとはてんで思えないのだった。





          Click! ドレイクはこんな感じを期待していたかと。→ 35.jpg




 
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今更お話するのだが、このヴァン・スライク・キャッスル、ラマポ・マウンテンの約200メートル地点に位置しており、一番高いところでも251メートルだと言うからとにかく実は、とても低く、そして本来ならば湖の周りを爽やかに歩ける素敵なハイキングコースなのであった。私達のような愚か者たちは、おそらくラマポトレイル始まって以来かと思われる。




           Click! 本当のラマポ・ハイキングはこんな感じ→ 33.jpg 
      




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空を見上げると、太陽は少し傾き始めたようだった。夏時間は日暮れが遅いが、ここまで実に七時間が経過していた。体力もとっくに限界を超え、持ってきた水も残りわずかになった。そして何より困ったのは、アウトドアライフにおいては第一プライオリティとも言える「トイレ」であった。ここにはトイレがなかった。しっかり下調べをしておけば数時間で戻ってこられるわけで、その間トイレの必要はないのだろう。が、私達は既に2倍以上の時間をここで過ごしていた。水分もそれなりに摂取してきた。さて、この危機を私達がどう乗り越えたか。内緒。



                    最終回(5)-2へすぐつづく。

















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Last updated  July 10, 2011 09:36:56 PM
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