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DJ Kennedy/life is damn groovy

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November 7, 2011
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カテゴリ:Other

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母の手術が成功した。



最初の検査結果を聞いてから1カ月、ポルトガル・ニューヨークへ行っていた時間を除いて私は殆ど休息を取っていない。昨日・今日はとうとうメリスロンという薬のお世話になった。



「私は女の子に恵まれてよかったわ。最終的に、頼りになるのは絶対に娘。パパや息子はダメね、何の役にも立たないわ。今回ばかりはあなたが日本にいてくれて助かった」



母にこんなことを言われたら、ケイトは何が何だって頑張ってしまうのだ。ポルトガルに着いた翌日ニューヨークへ帰り、多くの人に会って母の治療法など良いと思われる情報を入手し東京に戻ると、今度は入院した母の介護。手術までの準備が大変で、家に帰ると今後の母の食事療法などを調べまくり、気がつけば毎日、1,2時間の睡眠で今日まで過ごしてきた。毎日母の為に足しげく病院に通ってくれるセバスチャンのおかげも大いにあるが(母はセバスチャンが大好きなのだ)、とにかく何とか無事に手術が終わって、私達に笑顔が戻った。



優秀な執刀医チームは、母のおなかの癌をきれいに取り除いてくださった。あとでドクターから母の癌を実際に見せてもらったが、写真で見るより遥かに大きなものだった。あんなものがおなかのなかで日々大きくなっていたかと思うと、腹痛に耐えながら毎日大勢の人達の為に働いていた母の姿が目に浮かんで切なくなった。何て我慢強く立派な母か。



そして母は、明日早速歩行訓練を始めなければならない。元来とても我が儘な人なので、傷が新しいうちに歩くなどもってのほかだと難癖つけるに決まっている。おかしいのが、その母の性格を、ほんの短い時間しか付き合いのない執刀医が見事に読み取っていることだった。きっと体がだるくておなかが痛くて歩きたがらないだろうけれど、先のことを考えて、どうしても歩いてもらわなければなりません。その意味が、よく分かった。



私はドクターに言った。


「私はきっと彼女を歩かせます!」


すると彼も私に言った。


「僕も歩かせます!」



明るい彼の声に、私は久し振りに笑った。まずは、一安心。



さて、明日母は歩くのか。そして、ドクターと私、どちらが先に母を歩かせるのか。勿論それは、娘である私でなければならないが、母はかなりの面食いである。ハンサムな外科医の優しい笑顔を想像し、娘は早くも敗北を認めざるを得ない。







                今朝病室へ行くと、母はこれを聴いていた。

           



























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Last updated  November 8, 2011 09:28:32 PM
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