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カテゴリ:音叉 第2楽章
構造計算は設計の肝。
どんなに予算を削ろうと懸命にあれこれ検討しても、ここがクリアできない構造になど出来無い。 積算に入って思わしい値を出して、そこで出た金額に当てはめた部材の量を決めて、そして張りぼての建物を作り上げるなんて。こんなに本末転倒な話は無いんじゃないかい? 自分の計算の結果「OK」の値を突き止めたとしても、何処かで万が一間違っていたらこんなに恐いことはない。 公共事業を請け負っていた時、時々そういう怯えを感じた事がある。 地盤のゆるい箇所に設置する随道や壁面、河川やため池の堤防、構造令に準拠したソフトウエアを使用して計算した結果、崩壊しないと値が出ていても、それが本当かどうかは何度も何度も役所の人間とチェックを行ってきた。 どんなに美しいデザインの材料を使っても、どんなに楽しい形状の構造物に設計しても、ましてや、素晴らしく安く工事費が納まっても、構造計算がクリアしないものは提案しないし、役人も通さない。 万が一「ま、いいか」と云いたくなる安全値ギリギリの値の案があり、そしてまた万が一とか諸般の事情やむを得ずとかで了承されそうになっても、提案する側はそれが通る事は絶対に拒むだろう。 これ程慎重になっても、本当に自分の計算は合ってるのかな?ソフトウエアは壊れてないかな?そんな風に考え過ぎて震えた事もあった。 仕事をとるのは本当に厳しい時代だけど、住めない家を設計して、それでナンになるのだろう。 もし、「安全じゃない値でしか予算内に納まらない」なら、そのプロジェクトは中止するか、安全な値でいて最も安い予算を求めるべきでしょ? 依頼してくる側の無茶な注文もいい加減うんざりするが、詐欺で金儲けする前に品質を保とうと主張しない設計者にもうんざりする。 一方で、本来必要な予算を出さずに仕事を発注するケースが増えているよね。公共事業も正確な見積もりよりもかなり下回った積算しないと受注できないよね。 なんかおかしいよね。 本来必要な経費は払うのが当たり前なのだけど、どっかで誰かが無理してるからこんな事になるんじゃないのかな。 必要経費以下でしか受注できずに泣いている設計者は大勢居る。赤字の仕事を少人数で(低賃金な上、ひとりが手当てなしなまま複数こなして人件費を使わずに)取り掛かって・・・・。 そうすっとズルする奴は絶対出てくる。 適正価格で仕事を発注しないと、安全を無視して暴走する設計者は消えないよね。 何よ。「ひと月何百もの案件をチェックしているからうっかりも発生する」って。 「ひと月何百もの案件でもチェックできる体制」にしなさいよ。審議するんなら。それに費用が掛かるんなら、予算に上乗せしなさいよ。 なによなによ。 「安く仕上げないと買ってくれない」って設計者が何云ってんのよ。 「安全を確保した上で一番安い価格はこれです」って金額で勝負しなさいよ。それで買ってくれなきゃ断りなさいよ。 あんたたちが引き受けるからまっとうな仕事しているとこに仕事がいかないんだよ。 どあほう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 22, 2005 01:49:58 AM
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