カテゴリ:ボーイズ・ラブ
古本屋で買った、ちょっと古い小説です。
読んだ後でこれもシリーズものだったことに気づきました。 『花陰の囚人たち』沙野風結子/小路龍流 アイノベルズ 2006年1月5日発行 ノンケ同士が、そういう仲になるっていうところが珍しいお話だと思いました。 亜南斎(あなん いつき)は、警視庁捜査五課の新人刑事。 斎には憧れの刑事がいる。 それは通称『マル暴』と呼ばれる捜査四課の有名人、鷹羽(たかば)刑事であった。 ある日、斎は鷹羽から呼び出される。 初めての呼び出しに緊張して赴くと、上海マフィアの通訳として潜入捜査せよとの命令だった。 上海マフィアの零飛(リンフェイ)が英語・中国語のできる、真面目で若くて日本人的美形の、肌のきれいな通訳を募集しているという。 その通訳というより愛人募集的な項目に気になりながらも、尊敬する人に認められたいがために応じる斎であった。 斎は零飛から身体を強要される。 鷹羽の期待に応えようと身体をはる決心をする斎。 その思い詰めた様子に、このまま任務を遂行させるわけにはいかないと潜入捜査の打ち切りを決める鷹羽だったが・・、斎の素性がバレて監禁されてしまう。 斎はマフィアに鷹羽の素性もバレたのを知り、零飛宅で仲良くなった世話係の子供のウーに鷹羽に気をつけるよう知らせてくれと頼むのであった。 ウーは子供ながらに斎のことが好きだった。 特別視する鷹羽が気に入らず、約束を破って鷹羽を零飛の屋敷に連れてきてしまう。 零飛は斎と鷹羽に、見ている前で二人で交わるように強要する。 さもなければ、ウーを殺すと脅され仕方なく身体の関係を持つ二人。 その後もなぜか零飛は、月下美人の花が咲く晩に二人を交わらせた。 斎は鷹羽に抱かれたくて、月下美人の花の咲くのを心待ちにしている自分に愕然とするのだった。 鷹羽も、今まで見たこともない斎の深い情をたたえた瞳の色にのみ込まれ、斎に惹かれていく。 斎が殺されることを知り、ウーは斎を助けようとするが、斎は鷹羽も助けてウーも一緒に逃げようと誘う。 しかし、ウーは小さくても黒社会の人間だった・・。 斎はウーにまた裏切られるのであります。 斎と鷹羽は無事に脱出できるのか?! ノンケだった二人は零飛によって結ばれたことになるのかな・・? 鷹羽のプロポーズとも取れる言葉に全然気づかない斎。 意外と天然? それとも根本的にノンケだからなのか? 鷹羽は悩まず、意外にすんなり自分の気持ちを認め、斎との未来を考えたのにはびっくりしました。 強制で始まった二人の仲ではありますが、とってもいい感じであります。 恋愛感情を抜きにしても、ちゃんと仕事でお互いを認め合っているという関係も素敵です。 私の満足度★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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