カテゴリ:ボーイズ・ラブ
この茶髪の綺麗な顔をした彼がヤクザなのだろうか?
それらしく見えない柔な顔で、服は黒いシャツと縦縞のスーツという、それらしい姿が・・どうもアンバランスでそそられます。(笑) 私の興味は彼にばかり集中してしまう。 『憧憬の代償』いおかいつき/有馬かつみ アルルノベルズ 2008年2月10日発行 この彼は弱冠26歳で春日組の組長相談役という特別な役職についている篠原冬真だ。 冬真は弁護士になるために勉強した法律の知識を活かして、組が経営している店や関連会社の法律的な相談や経営相談に乗っていた。 冬真は春日組長に可愛がられ、その肩書や扱いなどからも、組の中では特別な存在であった。 冬真の父は冬真が小学校に上がる前に病死しており、母も大学生の時に事故で亡くしている。 母が死んで途方にくれているところを春日が現れ、冬真の父に世話になった恩があると、その後の面倒もみてくれ、冬真は無事に大学を卒業することができたのだった。 春日を父親のように慕っていた冬真は“少しでも春日の役に立ちたい”と組に入った。 あれから4年経ったある日、春日が病に倒れて入院した。 後継者問題で内部抗争が起こってしまい、春日を悩ませる。 『堤がいたら、揉めることもなかったんだろうが』 病気のせいで気弱になった春日がもらした一言・・。 その一言が、冬真の人生を変えてしまう。 冬真が聞いたこともない『堤』という組員は、将来を有望視されたほどの男で、6年前にぷっつり姿を見せなくなったという・・。 冬真は春日のために堤を探し出して、組に戻るように説得しに向う。 そこには、廃墟寸前のビルで自堕落に暮らしている堤がいて、みんなが言っていた素晴らしいリーダーの姿はなかった。 案の定、冬真の説得にも応じる気もなく“抱かせてくれたら考えてやる”と抜かす堤。(笑) しかし・・何がなんでも春日の役に立ちたいと思っている冬真は堤に抱かれに行ってしまうのだった! えっ?!そこまで春日のことを思っているのね。(スゴイ) 最初はひどく抱かれるが、幾度も抱かれる度に堤の優しさが感じられ、冬真はだんだん身も心も堤に溺れていく・・。 実にお決まりのパターンですっ! 冬真は、偶然自分の出生の秘密を知ってしまいます。 そして・・堤の失踪には冬真の母の死が関わっていた・・。 事件が起こり攫われてしまう冬真・・、春日の容体は? 堤は果たして組に戻るのであろうか? お決まりのパターンと言えば・・そうなんですが、私には冬真の出生だけは予想外でした。 もしかしたら予想外なのは、私だけなのかも知れませんが・・ビックリしましたよ! 私は冬真の、春日を想う気持ちに打たれました。 心が優しく清らかな冬真ですが・・、だんだんしたたかになって頼もしくなっていきます。 そうやって、この方もクールビューティさんになっていくのですね・・嬉しい。 面白かったのですが、もうちょっと堤の活躍や良さが前面に押し出されても良かったかも? 私の満足度★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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