カテゴリ:ボーイズ・ラブ
いゃ~ん、何このタイトル!?
すごくそそられるタイトルですが・・、純白のウェディングドレスに拳銃を持った逞しい男前な花嫁の姿に一瞬固まってしまいました。(笑) 海老原さんならもっと中性的に描いてくれるはず・・なのだが・・、これはあえてそう描いてるとしか思いようがない。 それならば、それで読んでみようではないかと、挑戦にも似た気持ちで読んだ私でした。 『新妻刑事』水月真兎/海老原由里 アズノベルズ 2008年7月20日発行 あはは・・水月さん、相変わらずぶっ飛んでいます。 『あとがき』で水月さん自身が、「ありえない~」と言ってしまうとお話として成り立ちませんので、冗談を笑って許容できない方にはお勧めしておりませんと、おっしゃっている通り、これは頭を柔らかくして楽しんじゃいましょう! 旧華族の家柄、政治家を四代も輩出している名門三条家の当主・三条純一郎は参議院議員で将来総理大臣になるであろうと噂されているほどの人物であります。 その純一郎が、夜の街で偶然会った千尋に惹かれ、3ヶ月の熱愛期間を経て、ついに結婚式を挙げる事に・・。 そのお相手の千尋さんというのは、警視庁捜査一課に所属するキャリアさんなのですが、出世には興味もなく現場大好きという熱血刑事で、美しい外見を裏切る荒々しさから、『捜一の悪魔』だとか『厄病神』とか言われて恐れられている人だったのです。 結婚式の1時間前まで現場に踏み込んで大捕り物をしていたという、とんでもない熱~い男だ! 二人ともノンケでありながら互いに惹かれ、議員さんと刑事がこの日本で、周囲を説き伏せて男同士の結婚にこぎつけるだなんて・・あまり深く考えない考えない・・っと。 物語は二人の結婚式から始まります。 クリスチャンである純一郎は教会で、32年前に純一郎の母が着て嫁いで来たという十二単を千尋に着せ、三条家のしきたりという束帯・十二単という姿で式を挙げる。(笑) その後、都内のホテルで政界・財界・警察関係を招いた豪華な披露宴が行われ、そのホテルで二人が初夜を迎えようとする頃、殺人事件が発生する。 純一郎は殺人の容疑をかけられ、千尋は独自に捜査を始めた・・。 普通は結婚が最後にきて、めでたしめでたし・・になったりするものでしょう? それが・・この本ではいきなり結婚から始まったものですから、この後のページがどういうお話になっていくか想像がつきにくく、ちょっとワクワクしながら読んでしまいました。 もっと二人の愛の生活を描いたものかと思いきや、お話は事件へと展開して、その事件を通して二人の夫婦のあり方、想いがハッキリしてきます。 お話自体はぶっ飛んだお話ですが・・、実際の男同士のカップルを考えた時、こういうのが理想なのかなぁ・・と、意外にリアルさが感じられたお話でした。 ご主人を包み癒す、強く男前な新妻・・こういうキャラ結構好きです ジャケットの違和感も、今なら納得です。(笑) 私の満足度★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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