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ケセラセラ日記

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2005年10月15日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
前回の日記の続きです。

私が4~5歳の頃、私と母は訳あって、母の実家に
住んでいました。
母がお店を持っていたので、日中は祖母と二人で過ごし、
夜になって帰ってくる母を私は心待ちにしていました。

ある日の夜、祖父母が寝る時間になっても母が戻らないので、
私は玄関に座って母の帰りを待っていました。
母は帰ってくるといつも本を読んでくれたのですが、
その日の夜は違っていました。

多分外でいやな事があったのでしょう。

玄関で待っている私が、まるで見えないかの様に洗面所に
行き顔を洗って、後をついていく私に声をかける事もなく
部屋がある2階に上がり、上で階段の電気を消したのです。

祖父母は別の部屋にいたので、私のいた場所は真っ暗になり、
私は『わぁーーー!!』と声を上げて泣きました。

暗いのが怖いと言う事もあったのですが、母の冷たい態度が
一番のショックでした。

その後、母は急いで降りてきて、私が泣き止み、眠るまで
抱っこして歌を歌ってくれたのですが、私は不安な状態でした。

子供を実家に預けて働く母。
多分、口には出来ない苦労や心配事もあったことでしょう。
でも、小さい私には理解できないし、母は完璧なる存在です。
母の『無視』は私にとってはあり得ないことでした。

でも、実際に子育てをしていて、十分にあり得ることです。
実際、この日記を書き込んでいる私の傍でも、長男と次男が
「おかあさ~ん」とまとわりついてきますが、私はまるで
聞こえないかの様にひたすらキーボードをたたいています。^^;
でも、多分二人ともそんなに傷ついてはいないでしょう。

なぜなら、もう一つ大事な要因がその時のシチュエーション
だからです。

例えば、祖父母が起きていて、にぎやかなTVでもついていて、
おいしいものでも食べていて、子供にとって居心地のいい時間に
同じ事が起きていたら、そこまでショックではなかったでしょう。

一人ぼっち、静か、寂しい、不安、待ちわびる気持ち、
遠くで鳴く犬の声、昼間祖母に叱られた記憶・・・・

子供にとってはかなりのストレス状態です。

そこに帰ってきた母の冷たい仕打ち。

《因》と《縁》が『ガッチャーン』と繋がった瞬間ですね。

どうも、この37年前の出来事が、今の私の心に影響している
ようなんです。
これが『無視されたとき』に私が反応してしまう心の仕組みの
ようですね。
『無視された』と言う『あざ』が心に出来てしまったのでしょう。

前々回の歯医者での出来事もそうですが、原因を知ると幾分か
すっきりします。
過去を変えることは出来なくても、不快の原因を特定できたら、
『あー、またあのあざを刺激されているなー』
と、冷静に観察できる自分がいます。

目の前の相手が原因なのではなく、自分の中にある過去の映像が原因。
正解かどうかは分かりませんが、そう思えたらちょっと楽に流せますね。

いずれにせよ、過去と相手は変えられのものですから。

でも、こどもに私のような思いをさせたしまったなと感じたら、
即座にフォローです。
ぎゅーっと抱きしめて、『ごめんね、お母さんが悪かったね。』
この一言でかなり軽減するでしょう。

年齢に応じて、何故そんな態度をとったのか説明してあげると
もっといいでしょう。
子供は『許す』ことの天才ですからね。^^

それでは、自分自身は誰に癒やしてもらったらいいのでしょう?

私の答えは、他でもない『自分自身』にです。
人は悲しい過去やつらい過去は自然に封印しています。
つらいことは思い出したくないものですからね。

でもそれは、忘れているのではなく、しまいこんでいるのですね。

まるで、バケツの中で沈殿して固まってしまった泥のように。

上澄みは透きとおっているのにそこに沈むゴミ。

うわべはきれいに見えるので、いじるには勇気が要ります。
でも、まずは勇気を出して、だーっとバケツの水をこぼしてみましょう。
そこに沈む泥、それが思い出したくない過去の出来事です。

きっと、過去の映像は心を苦しくめるでしょう。
動悸がしてくるかも知れません。
涙も出てくるでしょう。
誰かを責めたくなったりするかも知れません。

自分でも認めたくない超ネガティブな感情がオバケのようにもこもこと
湧いてくると思います。

それこそ、知らず知らずにしまい込んだその感情が『あざ』の原因なんです。

何回も何回も思い出して、その時の気持ちを味わって味わって味わい尽くすと、
不思議な事に段々と気分が軽くなっていく自分がいます。
大事な事は途中で投げ出さない事、その出来事を無理やり正当化しないこと、
自分を責めない事。
ジャッジをする為にやっているのではないのです。

私の中では、バケツをきれいにして新しい水が入ると言うイメージです。

話をただただ聴いてくれる相手がいるのなら、その方法もいいのですが、
『ただ聴くだけ、ジャッジはいらない』と言うのが大前提です。
多分、聴いている方はアドバイスをしたくなったり、事の善悪を論じたり
したくなってくるので、当初の目的が達成できない可能性もありますね。

どちらでもいいのですが、とにかく出して出して出し尽くすことです。
すると段々とその映像がただの懐かしい出来事に変わって行きます。

私もこの5歳の時の体験はこの日記に書こうと思った日から、何回も何回も
泣きました。
この気持ちが軽くなってから更新しようと思い、気持ちが軽くなるまで
待ってみました。

だいぶ平気になって来ましたよ~。話せる人にも話しましたし。
ひょいひょいと日記に記す事もできました。

私を無視する人がいても、それは相手の問題だと思えるようになりました。

・・・と、言う事で長くなりましたが、私の『あざ』論と対処法は終了です。
お付き合い下さった方、ありがとうございました。

実は、書いた私が、一番心が整理された感じですわ。^^





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最終更新日  2005年10月15日 20時59分45秒



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