NYSSMA
今日はニューヨーク州の公立の小・中・高校生のための音楽検定試験のようなNYSSMAを受けにマンハッタンのNYUまでいってきました。ユカはレベル4で受験。試験内容はレベル4の課題リストの中から1曲と、スケール7つ(そのうち2つは2オクターブで5つは1オクターブ)を準備し、当日試験管が3つ(そのうち1つは2オクターブ、2つは1オクターブ)を指定し、言われた調のスケールを弾きます。で、スズキメソッドの生徒で小学3年生以下は初見は免除されると書いてあったので、初見のテストは全く準備していませんでしたが、オーディションでは試験管が「スズキメソッドでも1年生でも初見はしていただきます」とけっこう厳しくきっぱりと言われました。スケールと曲が終わったら試験管とユカだけになり、付き添い人は外で待たなければいけませんでした。(でも、意外にも、初見の項目のコメントに「リズムはちょっと甘かったものの、初見も音符は全部正しく読めた」と書かれていたのでびっくり。レベル4の初見はシフトも含まれ、外からのぞき窓でみるとけっこう小さい楽譜で見た目には難しそうなのによく弾けたもんだとびっくりでした。)レベル4はだいたい演奏経験のあるミドルスクールかハイスクールの学生対象らしいのですが、前後の子はみんな大きな子ばかりで、小学1年生のユカはどうやらレベル4では最年少のようでした。指定の部屋までいくと、ヴィヴァルディが聞こえてきて、けっこう上手かも~と思って聞いていると中学生くらいの男の子が出てきました。2部屋に別れてオーディションが行われており、どちらの部屋からも次々にヴィヴァルディが聞こえてきます。しかもみんなけっこうお兄さんお姉さんたちです。けっこう上手な演奏からボロボロでイントネーション最悪でつっかえながらの演奏まで様々。結果は、ユカはラッキーにも最高得点の「Outstanding=Gold Rate」をいただいてきました。(^^)Vこの採点はそれぞれの項目ごとに4段階の評価をされ、合計点で判定されます。たいがいの生徒はExcellent, Good,Satisfactoryをもらうらしいのですが、Outstandingは非常に飛び抜けている演奏をしたものだけに与えられるレートだと書かれていました。28点満点でOutstanding (26~28 points)=Gold with DistinctionExcellent (21~25 points)=Silver RatingGood (16-20 points)=Bronze RatingSatisfactory (11~15 points)Fair ( 6~10 points)Needs Improvement(0~5 points)という採点で、ユカは28点中26点でゴールドレートをいただきました。(^^)オーディションが終わって、1階のオーデトリウムで大勢の子供達が結果待ちをしていて、待つこと1時間あまりでやっとユカの名前が呼ばれました。採点表とコメントの書かれた紙を受け取りに前まで本人がとりにいきます。ユカはいそいそととりにいき、戻ってきた採点表をみて「お~!ゴールドだよ!アウトスタンディングだって!一番いい点数だよ~!」というと、大喜び!飛び上がって「イッピ~!やった~!イエス!」と感嘆詞の連発。(笑)「これできのうS先生がくれたペコちゃんのチョコが食べられる~!お友達にも電話で知らせなくっちゃ~!やった~!嬉しくて嬉しくてたまらない~!」と大興奮でした。(^^;ここまでくるのにどれだけ日々の練習でこちらがふりまわされたことか、、、、。(ーー)このところ反抗期で練習もロクロクしていなくて、私も今朝「自分のベストをつくして受けてダメならそれはしょうがないけど、今回はベストをつくしていないんだから、もし失敗しても自分の練習が足りなかったからだよ。自分のせいだよ。わかった?」と行く前にお説教してしまうくらい、、、、。(^^;かな~りプレッシャーかけてみました。(爆)これでぽしゃるか、それともぐっと集中するか私もバクチのような賭けに出ました。結果は、ほんとになんて本番に強い子か、、、、というか、昨日のヨレヨレとは別人のような演奏で、暗譜もイントネーションも完璧、音楽的にも歌って気持ちよく弾いていました。伴奏しながら、「ガンバレ~、最後まで集中力切れるなよ~~~」とおもいながら、とうとう最後まで弾ききりました。オーディションの時間が順繰りにズレこんでいたので、演奏前に試験管が「最後まで聞けないかもしれないけど了承してくださいね」といわれ、途中できられるのかと思いましたが、弾きはじめるとすごい集中力で演奏しているので、「とめるっていったけど、あまりに素晴らしい演奏でついつい聞き惚れていて楽しませてもらっているうちに最後まできいちゃったわ♪」と誉めていただきました。ヴィヴァルディのa-mollのコンチェルトの1楽章は1月には終了していたのですが、先生がこれは有名だからこれで受けたらいいよとおっしゃって、3月のオーディションのお知らせを学校からもらってスグに申し込みましたが、学校の担任が申し込み期限をうっかり過ぎてしまうまで音楽の先生に手紙をわたし忘れていて、3月のクイーンズ地区のオーディションは受けられないことになってしまい、4月、5月のロングアイランドやブルックリンでのオーディションの会場は車がないと行くのに不便なので、ここから地下鉄1本でいけるマンハッタンのNYUでのオーディションがある6月まで待つことにしました。そして、それが今日だったのでした。そんなわけで、ヴィヴァルディをずーーーーっとキープし続けていなければならず、本人もかなり飽き飽きしていて練習させるのに一苦労。新鮮さをなくして最近は低迷していました。きのうもS先生にきてもらって最後の仕上げレッスンしてもらったけれど、弾きながらうとうとしちゃって弓もぐしゃぐしゃで暗譜もアブナイ状態で、私はもう今日のオーディション受けにいくのやめようかとさえ思ったほど崩れていました。で、今朝、きのうS先生に言われたことをゆ~~~っくり復習してスケールも一通りだけ弾いていくようにユカに言うと「嫌だ、練習しなくても弾けるもん!はやくいってさっさと弾いてしまいたい!!」というし、きのうせっかくS先生があわせてくれて安定していたチューニング、ユカがペグをわざといじって(まだ自分でペグをいじって調弦できるほど力はないのでさせていないのですが、私に反抗してわざとペグをいじったのです。(ーー;)すべての弦の調弦がめちゃめちゃに狂ってしまい、私はかなり慌てました。だって、いったんここまで緩めてしまうと、いくらチューニングしてもなかなか音程が定まらず、すぐに狂ってくるからです。もう泣きたくなりました。ユカにも「あんた、自分が何したかいったいわかっているの?本番当日にこうゆうことするか?」と怒鳴ってしまい、もう出かける前に大げんか。さすがに反省したのか、行く前になんとかスケールひととおりとヴィヴァルディをひととおりゆっくりだけ弾いていきました。で、出かけるときに荷物をもってドアのカギをしているときに、ユカは一人でさっさとエレベータに乗ってしまい、ドアがしまってしまって大パニック。私は階段を6階からかけおりて下で待ち伏せし、パパに上でまっててっていったのにパパは一緒に階段を降りてきてしまい、私が1階についたとき、エレベータは折り返し上にいってしまい、ユカの姿はありません。「あーあ、きっと中でパニクっているだろうな」と思いながら、途中4階でエレベータがとまっていて、もし悪人が同上していたら誘拐もされかねない、、、(ーー)まずはそんなことはないと思いつつも、4階のあとエレベータはまた6階までいきました。そして6階でまた降りたらしく、下に戻ってきたエレベータにユカの姿はありません。パパに「きっと上で降りたから、パパがこれにのって上までいって。私はここで待機するから」と1階のエレベータのドアの前で待機。パパと一緒に泣きながら降りてきました。よほど恐かったらしい。6階だてのアパートだからよかったけれど、これがマンハッタンの高層マンションだったら30階とか20階とかまでいっちゃったらもう大変なことになっているところでした。わたしは「今度から二度と一人で先にエレベータに乗ってしまってはダメだよ」ときつく言い聞かせました。「たまたま乗ってきたひとがいい人だったからよかったけれど、もし強盗がのっていたら連れていかれちゃって大変なことになるかもしれないのだからね。」といいました。もうユカはNYSSMAどころではなくなり、かなりショックだったようで、行きの電車では放心状態、目が宙を見ていました。(^^;電車が目的地に到着して、管楽器のケースを背中にしょった高校生くらいの男の子がNYSSMAの紙をみながら目的地に向かって歩いているので「あ、あのひともきっとNYSSMAにいくんだね。」というと、「え~!あんな大人みたいな人が?」とびっくりしてやっとユカの意識が今日は演奏するんだった~というかんじでシャキっと戻りました。本当に波瀾にみちた一日でしたが、終わりよければすべてよしってことで、、、。(笑)