カテゴリ:かんがえごと
つい先程のことだが電話が鳴った。時間は1時30分ごろだったろうか、この深夜になんだろうと思ったら柳宗悦がラジオでしゃべっているという。自家は山間でラジオは入らないし、電話口で聞かせてくれる音声も聞き取りにくいので急いで車に乗って周波数を合わせる。
農家のうつくしさについての話や、むしろ外国人に日本の伝統的な文化がわりに素直に受け取られているということや、志賀直哉や武者小路実篤という白樺時代の友人に付いての話しをしていた。少し移動して聞きやすい場所で止めて聞いたのだがそれでも電波が悪くてはっきりしない部分もあったしそれに最初の部分を聞き逃したのはなんとも残念なことだった。 柳宗悦が自分を工芸の世界に近付けたきっかけでもあるし蒐集品や著作を通じて大変近しい人物ではあるがその肉声を聞いたのは初めてのことだった。これは昭和24年の12月1日に放送された「朝の訪問」という番組の再放送だったようで、こんな貴重なものが放送されるのを知っていたらなんとしてもきっちり録音して残すべき内容だったがラジオは普段ほとんど聞くことも無いので全くこの再放送は予想だにしなかったのも仕方がない。 今日の柳宗悦の放送に限ったことではないが、テレビ映像やラジオの録音テープなど放送局には過去の貴重な財産がたくさんあるに違いないがこういう文化資産がほとんど一般の人に触れ得る機会が無いのはほんとうにもったいなすぎることに思えてならない。著作権や肖像権の問題をうまく法整備して一刻も早く図書館で本を調べるように家庭のパソコンからでも見ることが出来るようになって欲しいものだ。 今は法の盲点を突くようなかたちでグレーゾーンでネット上で情報が共有されていたりあるいは限られた人たちの間でのみ共有されていたりするのが現実ではないかと思うが、なんとか一刻も早くこれらは公式に公開されるべき内容ではないかという気がする。NHKの膨大なアーカイブなどは特に国民が共有してもよい公開されるべき財産なのではないかとも思う。せめて各地のNHKに出向けば資料室でこういうものにアクセス出来るようにならないかなと思うのだ。 前にも同じようなことがあった時に同じようなことをここで書いたような気がしてならないのだがはっきり思いだせない上に検索してみても見付けることが出来なかったのでもう一度簡単に書いてみました。たぶんほとんど変らないようなことを書いたのはもしかしたら誰かへの手紙かメールだったかも知れないし、あるいは話しただけなのかも知れない。普段から思っているが自分が見たり聞いたりしたいものがある時しかなかなか書く機会が無いので。自分自身としては非常に既視感を感じながら書いているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.09 02:39:17
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