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キイロマンの地球観撮日記

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2020年08月31日
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カテゴリ:歴史
最近、カトリックの総本山バチカンで戦国時代の日本に関する貴重な資料が公開された
日本を訪れた宣教師達の記録である
記録のはじまりは1549年 
まさにスペインのフランシスコ・ザビエルが来日した年にあたる

宣教師達は世界をキリスト教の国にする使命を担っていた
日本でも極秘の諜報活動をして、各地の日本人キリシタンから政治情勢についても情報を得ていた
その情報網を取り仕切っていた宣教師が、フランシスコ・カブラル
ザビエルから数えて四代目の宣教師の首長
日本では、四つ目の伴天連、四つ目のカブラル、とも言われていた
当時、メガネをかける人間が日本にはいなかったので、メガネをするカブラルが四つ目に見えたのだとか

カブラルは布教の拡大を図るために、各地の戦国武将との接触も試みていた
そのなかで、最も有力な候補者と考えたのが織田信長であった
信長はもともと弱小国の部署であったが、鋭い判断力と慎重さを持っていた、と記録には記されている
1572年、カブラルは初めて織田信長の屋敷を訪れる

カブラルが
「信長殿に布教活動の後押しをしていただきたい」
と言うと信長は
「考えておこう」
と答えた

その3年後に 長篠の戦い が起こった
長篠の戦いは、信長の鉄砲隊と武田の騎馬隊の戦い、というふうに言われているが、武田の古文書によれば武田軍も鉄砲を使用していたらしい
長篠の戦いは実際には 鉄砲vs鉄砲 の戦いでもあったのである
では戦の勝敗を分けたのは何だったのか

近年、出土した信長軍の鉄砲隊の弾は、科学的分析によりタイ国の鉛でできていたことがわかった
つまりは海外産だったのだ
しかしタイは日本から4000キロも離れている
どうやってタイの鉛を日本に持ち込んだのだろうか
バチカンの宣教師の記録によると、タイの鉛はカブラルの命によって日本に運ばれていたことがわかった
カブラルは布教を後押ししてもらうために、信長への多大な軍事支援を行っていたのだ

宣教師たちはなぜそこまでして布教活動をしようとしたのか
その背景には、世界の覇権をめぐる争いがあった
ヨーロッパのキリスト教勢力と、オスマン帝国に代表されるイスラム強の勢力との争いである
1571年 レパントの海戦で、キリスト教勢力がイスラム教勢力に勝利した
その勢いから、キリスト教勢力は全世界を支配下に置こうとしていた
インド・ゴアでは武力で制圧し、国民を強制的にキリスト教に改宗させることもした
改宗を徹底させるために拷問まで行われたとか
抵抗するものは柱に縛りつけられ鞭で打たれ、手首を切り落とされることもあったらしい

日本の宣教師達にとって
最大の障壁となるのが仏教勢力であった
「日本の坊主たちはキリスト教の最大の敵だ」
という記録がバチカン文書に残っている
特には石山本願寺がキリスト教の布教にとって大きな弊害であった
と同時に、信長にとっても厄介な存在であった

石山本願寺の隣にある大阪摂津の領主は、高山右近というキリシタン大名であった
宣教師は高山右近に信長側に味方するように働きかけた 1578年
それによって戦局は変わる
右近を中心に、一万人を超えるキリシタン勢力が石山本願寺に相対することとなった
これにより信長は石山本願寺勢力を制することができた
高山右近はスペインの聖イグナシオ洞窟教会の壁画に、キリスト教に身をさ捧げた人物として、フランス国王、スペイン総督の隣に描かれている




カブラルは信長をキリシタンに改宗させようともしていた
そうすることで日本人は素早くキリスト教に改宗できるだろうと思っていた
カブラルは信長に言った
「ゼウス様のみが国を支配する力がある
 天下統一を望むなら、デウス様に仕えるのです」
信長自身は改宗しなかったが、一族や家臣がキリシタンになることは認めた

信長の真意とは?
バチカン文書にはこんな記録も残っている
信長と秀吉との会話
秀吉いわく
「宣教師たちは秘かに征服計画を進めています」
これに対し信長は
「案ずるな
 やつらの野望にはまだ時がかかるであろう」
と応じた
信長は宣教師の計画を察知しながらも、軍事物資を得るために手を組んでいたと考えられる
キリスト教勢力の力の増すことが秩序を乱すリスクではあったが
仏教勢力に対抗する駒とみてそのリスクに目をつむっていたのだ


続く・・・

NHKの番組より要約









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最終更新日  2020年09月01日 12時15分50秒
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