『モニタールーム』読了
【送料無料】モニタールーム [ 山田悠介 ] <内容紹介より>青少年自殺抑制プロジェクトセンターで、監視員として勤務する南洋平。ここでは、4人の少年少女に、自らの命を絶つ"赤いスイッチ"を持たせ、実験をしていた。極限状態で軟禁され、孤独に耐えられず次々と命を絶つはずが、この4人は"7年間もスイッチを押さない"という異例の子供だったのだ。彼らが生きたいと願うその理由を聞き、南たちは脱出を図るが、そこには非情な運命が待ちうけておりー。 長女が読みたいと言うので買った本ですが、正直、面白くありませんでした。話の最後のほうに、この話の前に事件があったようなので、これは何かの続編かと思い検索をかけたところ、「スイッチを押すとき」の続編にあたるようです(←読んでいません)。これを読んでいないから面白くないのか?いえ、多分違うと思います。基の作品を読んでいても、感想はかわらなかったと思います。「スイッチ―」、「モニタールーム」、いずれもかなり奇想天外、まずありえないでしょうという設定です。ありえない設定といえば、まあSFやファンタジーなんて、その最たる物かもしれませんが、でも夢や希望があります。対して、この両作品には夢なんて何もなく、憤懣遣る方無い、絶望、何の救済も無い底なしの沼へ突き落されたような、そんな印象しかありません。ただ事実事象のみが書かれているだけで、裏付けるような説明が不足。心理描写も乏しいし、情緒に掛ける(ミステリーやホラーに情緒はいらないかもしれないけど)。他の人の意見も見てみようと、楽天とAmazonでレビューを見てみました。どちらも、かなり評価が分かれています。あー、そうなんだー、高評価の人はどこが良かったんだろう・・・?ちなみに、娘に「面白かった?」と聞いたところ、「面白かったよ」「どんな所が面白いの?」と聞いても、具体的な答えはありませんでした。私が思うに、ありえないような事を坦々と掛かれている、非現実的な世界が評価されているのでしょう。あまり考えないで読めて、現実にはありえないから、怖い内容でも安心して読める。みたいな。逆に本当に起こり得るような内容であれば、そうは行かない。いろいろ考えたり、自分に置き換えたりするでしょう。あまりに現実とかけ離れているので、自分に置き換える気にもならないのではないでしょうか。 同じ山田悠介:著ですが、こちらはとても暖かい話で良かったです。 【送料無料】その時までサヨナラ [ 山田悠介 ] <余談>実は、長女が「悪の経典」を読んでみたいと言っております。お友達のお母様が読んでいたそうで、お友達がちょっと覗いてみたら、「めっちゃ怖かった~」とケラケラ笑って(笑い上戸なお友達)話してくれたと。「買ってよ~」と言うのを「そんなに怖いのならダメ怖くて夜は一人で自分の部屋にも居られないくせに」そして、よくお邪魔させていただいているブログの、茶々吉さんの感想を読ませました。これで諦めるであろうと思ったのですが、怖い怖いも興味を引いたようで、、、それでも、毎度部屋に行くのにつき合わされたり、寝る時に電気をつけたまま、なんていうのは勘弁してほしいので、駄目ですそのかわりに買ったのが、今回の「モニタールーム」だったわけです。親としては、たまにこういう類の本を読むのも良いけれど、中学生の内にはもっと他に読んでほしい本がたくさんあるよ~と思うのでした。