デボラ・シモンズ 『狼を愛した姫君』
【送料無料】狼を愛した姫君 [ デボラ・シモンズ ]≪内容紹介より≫13世紀イングランド。わずかな従者を連れて旅を急ぐ姫君が、賊に襲われた。姫君は落馬して気を失い、ディ・バラ家の男たちに助けられたときには記憶を失っていた。所持品からマリオンと呼ばれるようになった彼女は救い主たちの城に迎えられ、城主の老伯爵と、狼と表現するのがぴったりの6人の息子たちとの暮らしにとけ込んでいく。ある日、7人目の狼、長男のダンスタンが久々に帰郷する。ほかの6人になかったときめきを感じるマリオン。しかし彼女の身元がわかり、マリオンはダンスタンに伴われ、家路をたどる旅に立った…。ヒストリカルで絶大な人気を誇るといわれる、デボラ・シモンズ。この作品は日本でのデビュー作にあたるそうで、彼女のプロフィールに必ずといっていいほど、タイトルが出てくる作品で、読書レビューでも高評価です。ならば、ヒストリカルの入門書として丁度良いだろう、と思い読んでみました。感想は・・・うーん、そこまで良いと思わないんですが。悪くもないけれど、期待しすぎていたせいかなぁ。出だしは面白かったんですけど、だんだん面倒くさくなってしまった。ヒロインのマリオンは、後見人の叔父に領地も自由も抑えられ、我が身に危険を感じて逃げ出しましたが、叔父の追っ手に襲われる。頭を打ち気を失ったところを、ディ・バラ家の兄弟に助けられるも、記憶をなくしていた。マリオンの所持品から彼女の身元がわかり、叔父の元へ彼女を送る役目を担ったのが、ヒーローのディ・バラ家の長男ダンスタン。叔父の元へ戻ることに、無意識の恐怖を感じ、叔父の元へ返さないでほしいと頼むも、ダンスタンは思い違いだと相手にしないため、何度も逃げ出すマリオン。記憶がないだけに、ダンスタンがマリオンの言うことを信じられないのもわかるし、無意識の恐怖を感じるマリオンもわかるんだけど、こう何度も逃げ出してると、ほんっと面倒くさくなってくるんです。もういいじゃんっ、早くくっついて「叔父さんの元になんて帰らなくていい!愛してるよっっ!」って言っちゃえばいいじゃんって思ってしまうのです。そうは言っても、ダンスタンは愛だの恋だのなんてものを理解していないので、マリオンが叔父に連れ去られ閉じ込められてしまうまで、自分の気持ちに気が付いていない。昼ドラや韓流ドラマのような、くっついたり離れたり、まどろっこしいわー、じれったいわ、というのが好みのかた向けかも。特に何か曰くがあるヒーロー、ヒロインで、その為に思い切った行動に出ることが出来ない。そんなパターンは結構好きなんですが、そうでなければ七面倒くさいのは苦手。この作家のヒストリカルをもう一冊用意してあるのですが、こんな感じが多いの?だとしたら・・・いや、違うパターンもあるはずだわ!