ELジェイムズ 『フィフティ・シェイズ』シリーズ 三部作
『フィフティ・シェイズ』三部作。全世界6,300万部突破! 『ダ・ヴィンチ・コード』『ハリー・ポッター』を超える、史上最速ベストセラー! 女子大生のアナは、親友の代わりに、巨大企業の若き創業者兼CEOのクリスチャン・グレイをインタビューすることになった。これまで恋の経験のなかったアナだが、ハンサムで謎めいたグレイにひと目で強力に惹かれる。彼が運命の人なの? グレイもアナに好意を持っているのか、彼女の行く先々に姿を見せた。ふたりは急激に近づいていくが、やがて、グレイの倒錯した秘密の顔が明らかに……。世界的ベストセラー三部作映画化され、全米公開は2015年バレンタイン公開予定。日本でも2015年公開予定。BDSMを取り上げ、「マミーポルノ」というジャンルを確立させた作品だそうで、マミーポルノとは、 同作が主に30~40代を中心とした子供のいる女性の間で人気が高いポルノ小説のジャンルなのだそうです。BDSMとはあくまでも性的嗜好。いわゆるSM(場合によっては精神的障害ともなるそう)とは、区別されるものだそうです。映画化にあたり、ヒロインのアナ役に、ハリーポッターシリーズでハー・マイオニーを演じたエマ・ワトソンが決まったの決まらないのとの噂もありましが、俳優ドン・ジョンソンと女優メラニー・グリフィスの娘、ダコタ・ジョンソンが抜擢。主役のクリスチャン役に至っては、最初に決まった役者さんでは「イメージが違いすぎる」とファンからの大ブーイングがあったそうで、その方は降板。新たにジェイミー・ドーナンが起用されました。これだけ話題性があれば、ちょっと読んでみたくもなります。第一部『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』を図書館でお借りして読み始めたのが4月。なかなか第二部以降が図書館に入らず、最後まで読み終わったのが8月下旬となりました。マミーポルノというだけあり、SEXシーンが全編「いつでもどこでも!」と言う感じで出てきます。あまりにその手のシーンが多く、若干辟易もしましたが、BDSMシーンについては、過激ではありますが、あくまでも物語の中で他人ごとなので、へーそんな物があるんだ、そんなことするの?程度に読みました。クリスチャンの倒錯的な性的嗜好の陰にある幼少期のトラウマ、後半は推理小説的な要素も入ってはきますが、推理的要素は簡単に先が見えてしまうので、基本的には、超激甘ロマンス小説です。主要キャラクターに強い反発を持たない限り、それなりに楽しく読めると思います。特に、最初の頃と第三部後半になってのクリスチャンの変化、成長ぶりがとても好ましく、本当の恋を知って、見た目の素敵さだけでなく本物の大人の男になったな~と感じます。対してアナは、私としては最初のうちのアナの方が好き。クリスチャンが初めての男性だったアナは、あっという間に性の虜になっていきます。クリスチャン以上に、いつでもどこでも発情しまくっています。生死の淵をさまよった直後の静養中、妊娠中でも、クリスチャンではなくアナから欲する。これはねー、女性の目からすると、嫌だなーと思っちゃいます。全ての女性がこんなにガツガツしてると思われたくないわ。特に妊娠中については、自身が胎児の安全にいろいろトラブルがあったので(大変だった)、とてもアナに同調はできません。これについては、全く不安のない妊娠出産を経験されている方にはわからないかもしれませんが。と、一部不満もありますが、最後まで読まないと続きが非常に気になる作品でした。そして、この作品には別の意味で私にとっては大きな意味がありました。というのは、第一部を読んで海外ロマンス小説って結構面白いかもと思い読書ジャンルを増やす結果となったから。ちなみに、これをきっかけに、似たようなDBSM物も数冊読みました。ただ、それはどちらかと言えば、陰な雰囲気が強かったので多少後味が悪い感があったので、こちらで読書記録として書いていません。さて、再び映画の話に戻りますが、主役の二人は見た目の雰囲気は原作のイメージに結構合っていると思います。クリスチャン役ジェイミー・ドーナンは、当初決定した役者さんよりずっとイメーが重なります。でも、正面から見るとやっぱり本当はもう少し顎のラインが細い人が良かったけど、斜めからのアングルはかなりセクシーでクリスチャンっぽいです。アナ役は、エマ・ワトソンが演じていたかもと想像してみるけれど、全くピンとこない。ダコタ・ジョンソン、全く馴染みがない女優さんですが、画像や予告ムービーを見る限り、アナとして違和感がありません。この二人が演じているなら、映画も見てみたい気がします。