谷瑞恵『思い出のとき修理します4』
思い出のとき修理します(4) [ 谷瑞恵 ]<内容紹介より>不仲に思えた両親の絆、亡き妻への秘めた思い…時計店には今日も人々の「思い出」が持ち込まれる。そんな中、秀司が作ってくれているドレスウォッチの完成が近いと聞き、喜びとともに複雑な気持ちになる明里。秀司の元に、スイスの時計工房から手紙が届いているらしいからだ。ともに商店街で暮らす未来を夢見つつ、本当は秀司がスイスで修業を続けたいのではないかと悩み…。ついに完結!シャッター街となった商店街が舞台というのもあり、懐かしいような、ホッと肩の力が抜けるような作品。シリーズなので内容紹介を読むことなく読み始めましたが、途中であれ?これもう終わっちゃいそうだわね・・・ああ、やっぱり最終巻だったのですね。確かにこれくらいで終わったほうが間延びしなくて良いかも。ちょっと複雑な家庭に育ったからなのか、明里があまりに深く物事、人生を考えているのが私からするとあまりに出来すぎた子にも思えなくもありません。でもそういう明里だから、この商店街に馴染んだのでしょうし、秀司も心許したのであって、こういう明里でなければならなかったんですね。擦れてしまったアラフィフには出来すぎ感も残りますが、若い方には好まれそう。何にしてもラストが温かいのが一番ですし。ところで、太一の正体について私も物の怪の類かと思っていたけれど・・・違ったのよね?