月組『ダル・レークの恋』TBS赤坂ACTシアター公演
TBS赤坂ACTシアター『ダル・レークの恋』初日を観てきました。いつも「しばらく前に観てきました~」と書いているので、今日は時を開けずに書いておこうと思います。ACTお馴染み、劇場壁にかかる大きな看板ポスター。CSでは何度かチラチラと見たことはあるけれど、生で観るのは初です。ストーリー自体は好きか嫌いかと言われたら、うーん・・・(察してください)でもこのポスターを見ると期待に胸がわくわくしてしまいます。ラッチマンとカマラのような恋、若いうちにこんな辛い恋、したくないですねえ。年を重ねてもしたくないけど。当時のインドには表に出てこない、階級制度に阻まれたこんな恋もあったのでしょうか。あったのかもしれませんね・・・こういう悲恋物は当然のことながら好き嫌いが分かれるでしょうし、物語の解釈はいろいろあるでしょう。先にも書いたけれど私もストーリーとしては・・・です。でもキャストは皆さんはまり役でした。芝居の機微が上手い月城ラッチマンは目が全てを物語る。ターバン外した長髪姿がたまらなく色っぽい。カマラを求める執着とも、プライドを気付けられた仕返しとも取れる深い愛思い。それ故に去っていく(わかりたくないこの気持ち)男故の心。ストーリー好きじゃないのに(あ、言っちゃった)引き込まれてしまう。海ちゃんはお芝居は上手だと思うけれど、ちと硬いんだよね・・・といつも思っておりました。でもカマラはなんか硬さを感じず、しっくりと嵌って今までで一番良かった。ポスターが出た時は、ちょっと老けてるとかなんとか言う声も聞こえてきましたが舞台のカマラはラッチマンと並ぶにふさわしい美しいお姫様でした。他、ありちゃんのオーラと張りのある歌声。出番は少ないけれど、あのカッコ良さなら確かに初心な女の子は直ぐに引っかかるでしょう。おだちんはスチールを見た時はちょっと、あれれ・・・?と思ったものの、舞台上では王族らしい落ち着きある従妹思いの男性で、さすがお芝居が上手いよと思いました。千海さんと蓮くん。からんさんが老け役でも何でもお上手なのは知っていましたが、蓮くんが思いのほか老け役がお上手なのにびっくり。みとさんの揺らがない厳格さ、やはりこういう役は専科の方にお願いすべきですね。夏月さんの一族安泰のためなら一貫性なんてどうでもいい、という姿勢は、そうでしょうそうでしょう、貴方なら絶対そう言うよねと自然と納得させられます。きよらちゃんも期待を裏切らない。ペペルを愛し信じている明るく純真な乙女から、騙されていたと知った後の落差。ピガールの新人公演が無くなってしまったのが本当に残念。詩ちずるちゃんも自然なお芝居が出来る子でした。今回からの役、水の精は彩音くんと菜々野ありちゃんが中心。情感あるダンスがラッチマンとカマラの魅かれあいすれ違う思いを映し出すようでした。こありちゃんはラスパの演技が好きだったので、目立つ台詞が無いのは残念ですがリフトもあってダンスで目立っていました。フィナーレはなんかちょっと面白い?不思議な感じでした。男役が男役をほんのちょっと持ち上げるリフトもどきもあった。ありちゃんがれいこちゃんをちょこっと持ち上げていました。どうせなら皆もう少ししっかり上げる方が良いような、中途半端な感じではありました。あーそうそう、れいこちゃんが階段数段をャンプで階段数段すっ飛ばしてダンッて降りてそんなことして大丈夫なのかっっっ!と心配になりました。「夢現無双」での怪我がどこをどの程度だったのか、はっきりはわかりませんがあんなドンッて降りるのは足腰に負担がかかるのではと思ってしまいます。あのシーンは観る度にドキッとすると思います・・・(余計な心配かな)そうそう、一番驚いたのがフィナーレ挨拶での詩さん。男役(誰だったっけ?蘭くんかな?)さんと、きよらちゃんと詩さんの3人が一緒でした。確かにプロローグできよらちゃんとシンメだったのですが、まさかリタ役とホテルの使用人役が一緒になるとは思わなかった。リタがメインキャストに入っていないから、学年と配役的にそうなったのですかね。過去の公演のがわからないので何なのですが、きよらちゃんが思いのほかゆっくり上げている感じがするのに対し、詩さん上げるの早くない?と感じたのは私だけでしょうか・・・