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2014.09.07
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カテゴリ:読書


【楽天ブックスならいつでも送料無料】秋の牢獄 [ 恒川光太郎 ]


≪内容紹介より≫
十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。何をしても、どこに行っても、朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。悪夢のような日々の中、藍は自分と同じ「リプレイヤー」の隆一に出会うが…。世界は確実に変質した。この繰り返しに終わりは来るのか。表題作他二編を収録。名作『夜市』の著者が新たに紡ぐ、圧倒的に美しく切なく恐ろしい物語。


内容紹介を読んで、もしかして読んでいたかなと思ったのですが、
再読でもいいや(あまり記憶に残ってないんだし)と思って読みました。
表題作「秋の牢獄」 “北風伯爵”ってどこかで聞いたような・・・
トイレでの久美ちゃんのシーンで、間違いなく読んだと判明。
このシーンは衝撃的で、はっきりと覚えていました。
解説で、坂木司さんが北村薫の「ターン」を思い出したと書いていますが、
私も全く同じでした。
どちらの作品を読んだのが先だったのかは定かではないけれど
私の記憶に「ターン」を思い起こす作品があるという記憶がないので、
「秋の牢獄」の方が先だったのかな。
個人的には、「ターン」の方が好みです。
というより、「ターン」は大好きな作品なもので。
「秋の牢獄」は、読み手の受け留め方によるかと思いますが、
繰り返される一日からの解放はあっても、根本的な救いが無いと感じます。
まあ、それはそれで良いのでしょう。

短編3作が収録されていますが、一番記憶に残っていたのは
2作目の「神家没落」
以前読んだときに、当人は意識せず迷い込んだというところが、
『夜市』に収録された描き下ろし「風の古道」にちょっと通じると思った記憶があります。
内容は全く違うのですけれど。
一定の期間で決められたコースで日本中を転々とする迷い家。
その家の守り神とも生き神ともいわれる先代に見込まれた主人公。
とまどいから、解決を求め、救われたと思ったら、打ちのめされ。
最後はもう諦観の域で臨むも、全て消滅。
こう書くと救いが無いように感じるかもしれませんが、そんなことはなく、
途中ある人物によって起こった惨たらしい事件(これがちょっと・・・下向き矢印)が解決され、
最終的には解放と救いがあり、ラストは気持ちよく読み終わりました。

そうそう、解説で上がったケン・グリムウッドの『リプレイ』
いつか読もうと思って、図書館の予約リストに上げていた作品です。
近いうちに読んでみようと思います。



【楽天ブックスならいつでも送料無料】ターン [ 北村薫 ]






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最終更新日  2014.09.07 14:48:30
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