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カテゴリ:猫
↑不機嫌な顔でテーブルの上に座っている黒白猫(女の子)。 あれは平成6年夏のこと。私はまだ大学生で一人暮らしを していた時。 何故か「私、宅地建物取引主任の資格を取る!」と宣言し、 仕事から帰るや否や、ほぼ徹夜状態で試験の当日まで勉強 をし続けた母。 夜中の2時になると、カランカランカラン、と缶が転がる 音がするので不思議に思った母が外に出てみると、中身が 空っぽの猫の缶詰を必至に舐めている激痩せの黒白猫が いたとのこと。 その痩せ方といったら半端じゃなく、骨と皮だけで 毛艶も悪く、見るも無惨な姿だったそうです。 すぐに缶詰とカリカリを、その黒白猫の所に持って入った母。 しかしよほど怖い目に遭って来たのか、絶対に近づかずに 母が立ち去った後にご飯を食べていた様です。 そんな毎日が1ヶ月ほど続き、母と黒白猫との距離が段々 縮まり、2ヶ月が経過したころにやっと家の中まで入ってくる ようになった、と話を聞きました。 よほど酷い虐待を受けてきたのでしょう。母以外の人間を 怖がり、私に慣れるのにも10年はかかりました。それでも 彼女は今も尚、母にしか心を開きません。 勇気を持って生きるんだよ…という願いを込めて、名前は 「勇気」となりました。今年で14歳。 もし、あの時母が宅建の試験を受けると言い出さなければ きっと勇気の存在にも気が付かず、勇気は恐らく餓死していた でしょう。 本当に運命的な出会いとしか考えられません。 因みに3ヶ月後、母は見事宅建に合格しました。なので 母は勇気の事を今でも「ラッキー猫」と言って溺愛しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年01月06日 17時52分58秒
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