ききやまきっき

　先月私が担当した事故についてのお話です。

　契約者が相手から追突をされました。勿論、この場合契約者対相手の過失割合は0：100です。意味のない急ブレーキであれば契約者にも過失は発生しますが、今回は信号待ちで停止中の契約者にブレーキが間に合わずに追突というケースでしたので、契約者には何の過失もありません、当然ながら。

　問題はここから。相手（加害者）曰く「任意保険に加入していないから、お金がない。修理代を支払えない。」と。ケガもなく、損害も軽微とは言え修理費は概算で12万円でした。契約者は車両保険を使い、修理することとなりました。
当然、保険を使用すれば次年度は3等級ダウンし、保険料もアップします。それでも、加害者にお金がなく修理代が支払えないのなら…ということで保険の使用を余儀なくされた契約者。

　保険を使用し我が社が保険で修理費を支払ったので、加害者への求償権は契約者から我が社へと移行します。

　加害者へ何度も催促の電話を入れましたが、明らかに居留守。文書にて催促状を送付しても音沙汰なし。

　弁護士を立てて求償することも勿論可能ですが、弁護士に委任するとなると着手金、成功すれば成功報酬…結構な金額を当社が支払うこととなります。約12万円のために数十万円を支払うのは…という話になり、結局求償権放棄をすることとなりました。

　結局得をしたのは加害者。損をしたのは契約者及び我が社。おかしい話ですが、事実です。

　其の一　お金がなく任意保険に入れない位なら車には乗るべきではない！
　其の二　お金がないのに何故携帯電話を持っているのか！？
　其の三　いつかバチが当たって痛い目に遭う日が来るから！！

　↑加害者に言いたいコトです。

　決して安くはない保険料を真面目に支払っている者が損をし、お金もないのに車に乗り、人に散々迷惑をかけた挙句、都合が悪くなると逃げる卑怯者が結果的に得をする。こんな矛盾、私は許せません。