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カテゴリ:AS FOR ME
第2章 「素敵な午後は」 ナンシーは電車に揺られていた。昨日来なかったあの女を迎えるために。 今朝は曇っていて時折雨が降っている。まるでナンシーの心の中をそのままあらわしているようだった。 駅の噴水のところにあの女はいた。早速女はこの世のものとは思えないほどの巨大な鞄をナンシーに押し付けた。身軽になった女は鞄を抱えるナンシーに商店街に連れて行くよう命じた。 商店街でナンシーは「電車代100円を出してくれなかった」とぼやく女にアイスをおごってやった。その後、女はナンシーにガラス専門店に案内するよう命じた。そこで二人は「グラバー園」下の「ガラス屋1517」へと向かった。途中ナンシーは銀の指輪を買う羽目になったのだった。 さて、昼食は「中華街」でとることになったのだが、ナンシーは女の食い残した皿うどんを食わされた。素敵な日曜の午後もふけゆき、二人はナンシーの住処「世羽(ヨハネ)ハウス」へと向かった。女はナンシーの原チャリを奪い取り、散々乗り回すと満足気にナンシーの部屋へと入り「臭い!汚い!」と散々文句をたれた。 その後近くの「ダイエー」に行き、ナンシーはその夜のためコタツ布団セットを買った。女はというと、服を散々試着し、店員をこき使い、綺麗にたたんである服を奇妙な布の塊にしまくった挙句、結局何も買わずに店を出たのだった。つづく… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年06月28日 17時21分14秒
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