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カテゴリ:AS FOR ME
第3章「眠れぬ夜を越えて」 その夜、二人は焼き鳥を食べに行った。ナンシーが奢ると知った女は自分の頼んだ砂ずりを残した。その後カラオケに行き、声が嗄れるまで歌いまくった後、再びナンシーの部屋へと帰って来た。 いくら日曜の深夜で電話料が安いとは言え、二度も小倉へ遠距離電話を他人の家からかけるのはその女の図太い神経のみのなせる業であろう。 アルバムを取り出し、順番を入れ替え、ゴミを散らかし(ばら撒き)深夜にもかかわらず声高々に笑った後、女は怪しげな電動歯ブラシで歯を磨くと、「15万円」の羽根布団にもぐり込んだ。ちなみにナンシーはこの日9,800円のコタツ布団にもぐり込んでいた。 女は何度もトイレに行き、挙句の果てにナンシーの足を踏み、その眠りを妨げるのであった。 翌朝ナンシーは、「なんか眠れんやった!」とほざく女に「それはこっちのセリフじゃ!」と叫びたいのをグッとこらえるのだった。…つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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