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テーマ:小学生の勉強(1316)
カテゴリ:子供が育つ環境
>> その1の記事から読んでみる ■これを勉強に置き換えてみると・・・ では、この3つのステップを今度は お子さんの勉強に置き換えて考えてみましょう。 ここを考えることで どうすれば、子どもが勉強に興味を持ち、 短期間で学力アップという成果を得ることができるのか。 そのヒントを、得ることができます。 ただし! ここですぐに下を読みはじめてはいけません。 特にあなたが現在 お子さんの勉強や家庭学習で悩んでいることがある場合は、 5分でいいので、紙に考えをまとめてから読み進めてくださいね。 ・ ・ ・ それでは、私の考えを述べたいと思います。 非常に大切なところですので、 ゆっくりと読み進めてください。 1.きっかけ(興味・あこがれ・理想像を持つこと) これは、入口となるステップでありながら もっともあいまいで、歯がゆい段階です。 なぜなら、こう言えば必ず子どもは勉強に興味を持つ、 やる気になる、といった決定的なものはないから。 こういったことは、子どもによって変わるものなので 一概にこう言えばいいとは言えない部分なんですね。 特に自分の親からの言葉というのは、 素直に聞き入れられないものです。 親がいくら口で勉強の大切さを言い聞かせても 子どもの心にはほとんど届きません。 しかし、これが 子どもがあこがれているタレント、尊敬する先輩、 大好きな先生の言葉だったらどうでしょうか? 話はまったく別。 まったく同じことを話していても あこがれの対象がそれを言えば、子どもは一瞬で変わります。 何とも、歯がゆい部分ではありますが これが現実なのです。 つまり、このことから分かるのは、 何を言うかより、誰が言うか。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ これが重要なのです。 では、親である私たちは 子どもに何もしてあげることができないのか? そんなことはありません。 私たちができること、 それは「きっかけの創出」です。 子どもがきっかけを得るための、 その機会を親がつくってあげること。 ようするに、 「きっかけのきっかけ」を与えるのです。 これは、私が経験則で得たものですが 【人は、他を通してでしか変われない】 という持論があります。 人間は、自分一人だけでは何も得られないし 成長もできないと思うのです。 いろんなタイプの人と接し、会話をし、ともに遊ぶ。 いろいろなことを経験し、体験し、失敗する。 そうしたことを通して、 人間は何かに興味を持ち、学びを得て、 成長し、変わっていくのだと思うのです。 そう考えると、親である私たちがすべきこと、 それは、子どもが他と接する機会をどんどん 増やしていくことに帰結していくのです。 いろいろな場所に連れていく。 いろいろな人と話をさせる。 いろいろな体験をさせてみる。 いろいろな失敗をさせる。 いろいろなことに挑戦させる。 そんなさまざまな経験によってのみ、 子どもは「きっかけ」を見つけ、 興味の輪を広げていくのだと私は思うのです。 子どもがどこでどんな興味を持つかは予測できません。 でも勉強というのは、 子どもにとって非常に身近な存在でもあります。 そう考えれば、いろんな経験を積み重ねる中で、 意外と早い段階で、勉強に対する興味の芽が出てくるはずです。 それは、友達からかもしれません。 何かの習い事で出会った先生や生徒かもしれません。 ラジオから聞こえてきたタレントの話しかもしれません。 きっかけのきっかけを与え、 あとはじっと待つ。 こうしてある日、芽が出たら 次のステップ2、ステップ3で その芽を大きく伸ばしていくのです。 2.環境づくり(ピアノや譜面がなければ練習もできなかった) つづいて2つ目のステップ、環境づくりですね。 私がピアノを短期間で習得した背景には、 家にピアノがあったこと、弾きたい曲の譜面が入手できたこと、 譜面の読み方(基礎知識)を持っていたこと、 ピアノを練習する時間が確保できたことが挙げられます。 これを勉強に置き換えると、こんなふうになります。 ・集中して勉強できる場所があるか ・適切な問題集や参考書があるか(譜面に該当する) ・勉強のやり方を知っているか(基礎知識) ・自分が取り組みたい勉強をする時間があるか ということになります。 これらは親が存分にサポートできる部分ですよね。 興味の芽が出たら、環境を整えてあげるのが、 2番目のステップなのです。 3.上達実感(小さな成功体験に近い) そして最後のステップは上達実感です。 勉強を通して、自分の理想像に毎日近づいているかどうか。 ちゃんとレベルアップできているかどうか。 それを「子ども自身が」実感できる仕組みが必要になります。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 大切なのは「子ども自身が」という部分です。 では子どもが自分の上達を実感するためには、 どうすればいいのか? ひとつは、記録を付けることです。 例えば、 ・できるようになった問題に印をつけていく ・単語帳などで、覚えたページを破り捨てていく ・学習計画表をつくり、できたものからシールを貼っていく このような 視覚に訴えかけてくるような記録が 上達を実感させてくれます。 ピアノのときも、譜面が目に見えて進んでいくことが 私の背中を押してくれる原動力となってくれました。 そしてもうひとつ自分の上達を実感する方法があります。 それは、他から認められることです。 譜面が進み、次第に曲らしくなってくると 家族が私のピアノをほめてくれました。 また、一曲弾けるようになった後、 友達もそれを聞いて驚いてくれました。 こうした他から認められた体験が、 私の自信をさらに育てくれ、 もっといろんな曲を弾けるようになりたい という上を目指す意欲につながっていったのです。 以上、3つのステップを勉強に置き換えて みましたが、いかがでしたでしょうか? あなたの現状と、この3つの要素をくらべ、 何か足りないこと、やってみようと思ったことが 見つかったら、すぐにでも実行に移してみてください。 ステップ1「きっかけ」の部分が一番あいまいで 分かりにくい部分だと思うのですが、 ここがすべての入り口、核となる大切なところです。 実際、この「きっかけ」の大切さを真に理解している 親御さんは数パーセントしかいません。 しかし、世の中で活躍している人たちの 子ども時代や、その親の育て方を調べてみてください。 きっと、みなこのステップ1の重要性に気づき、 自分の子にいろいろな経験をさせているはずです。 今日は、子どもにいろいろな経験をさせることの大切さ の一部分をお話しすることができました。 「すべての知識は経験に基づく」 と哲学者カントが言っていますが、 この意味は非常に深いのです。 人と接すること、さまざまな体験をさせること。 それが、子どもに貴重な「きっかけ」を与えます。 その「きっかけ」の萌芽を、 環境づくりと上達実感とで 大きく育ててあげてください。 もちろん、勉強以外のことでも、ですよ^^ そうしたさまざまな経験の連鎖が、 必ず、お子さんを良い方向に向かわせます。 ある日、ひょんなことから 勉強に夢中になる日が来るかもしれません。 ある日、ひょんなことから 輝かしい未来が開けるかもしれません。 そして、その「きっかけのきっかけ」は あなた自身が与えることができるのです。 それでは、また次回。 ありがとうございましたー。 家庭学習コンサルタント 坂本七郎より 追伸: 今日の話の補足説明を。 じつは、私の教材サクラサク中学受験勉強法、 サクラサク高校受験勉強法は、今日私が紹介した 3つのステップを教材づくりに活かしています。 子どもにきっかけを与えて(理想像を意識させて)から、 その上で、環境づくり、上達実感の仕組みを積み上げています。 だから、読むだけでやる気が高まり 自分から勉強をはじめ、成果を出す子がとても多いんです。 すでにマニュアルを持っている人は、 なぜサクラサクがあのような構成になっているのか、 なぜあのような特典が付いているのかを ちょっと考えてみてください。 今日の話がさらに理解できるはずです。 追伸2: 今週土曜日は、新宿でセミナーです。 ユダヤ式学習法のやり方をしっかり マスターして帰ってもらいます。 参加される方は、楽しみにしていてくださいね。 残念ながら、参加を逃してしまった方、 次回の募集をお見逃しなく! 追伸3: 私のポートレイト写真をHPにアップしてみました。 http://dreameducation.net/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/02/09 07:25:25 PM
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