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カテゴリ:計画力の育て方
こんにちは、坂本です。
新居への引越しも終わり、 ようやく落ち着きを取り戻してきました。 明日からいよいよ ゴールデンウィーク突入です。 子どもたちにとっても 思い出に残るG.W.になればいいですね。 それでは早速きょうのお話しに いってみましょう! ─────────────────────────── ■「逆算思考」が学力を伸ばす(後編) ─────────────────────────── 前回のメルマガでは 『「逆算思考」が学力を伸ばす(前編)』と題して 逆算思考がおよぼす学力と仕事力への影響 について私の考えを述べました。 前編を復習したい人はこちら → http://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/201004020001/ そこでこの後編では 家庭学習の計画を立てるワークを通して、 あなたのお子さんの逆算思考力を伸ばす 具体的な方法について話していきたいと思います。 30分程度で気軽にできるワークですので ゴールデンウィーク明けからの学習計画づくり、 あるいはゴールデンウィーク中の旅行計画などに 大いに役立ててみてください。 それではスタートです♪ ■計画立案のフレームワーク では最初に。 すべての計画立案に共通する 計画づくりのフレームワークから 紹介していくことにしましょう。 たとえば、 ・志望校に合格したい! ・今度の定期テストで400点を取りたい! ・月に10冊 本が読めるようになりたい ・パソコンを上達したい ・あと5kgダイエットしたい ・へそくりを100万円貯めたい(笑) などなど、何でも結構です。 そうした目標や夢、野望(?)を 実現するために計画を立てますが、 そのときに今日紹介するフレームワークが 役に立つはずです。 計画立案に必要なもの・要素を 取り出してみると、次のような流れになっています。 <計画立案のフレームワーク GIP(ジップ)の法則> 1.目標設定 ・・・「いつまでに、何を、どうするか」を決める (Goal) 2.調査期間 ・・・目標達成のための具体的方法「どのように」するか (Investigation) を自分の手と足を使って調べる 3.計 画 ・・・ゴールから逆算し、目標を小さく分け「いつまでに、 (Planning) どれだけ達成するか」を決め、図にまとめる この計画立案法の3ステップを それぞれの頭文字をとって「GIPの法則」とでもしておきましょう。 達成したい目標、夢があるとき、 何かの計画を立てるときは、 この3つを意識しながらつくると、 スムーズに計画を立てることができます。 ■1か月で3kgダイエットするには? それではまず、 ダイエットを例に計画を立ててみましょう。 まずは「目標」ですね。 計画立案に、目標は必要不可欠です。 ローマの哲学者セネカもこう言っています。 “我々の計画というのは、目標が定かでないから失敗に終わるのだ。 どの港へ向かうのかを知らぬ者にとっては、いかなる風も順風たり得ない。” 目標というのは、 「何を・いつまでに・どうするか」を決めることです。 ダイエットであれば、 「自分の体重を、○月○日までに、3kg減らす」 といった具合です。 まずは明確な目標を定めて船出の準備をしましょう。 こうして目標を定めたら、次は? すぐに計画づくりに入る・・・ではありません! 多くの人はこの部分を見落としがちなのですが、 具体的に「どんなダイエット法を実践するか」を 一つに決めなくてはダイエットを始めることはできません。 具体的な計画を立てる前に どのようなダイエット法を実践するかの 「調査期間」がとても大切なのです。 お子さんの学習で言えば、 「どのようなやり方・勉強法で学習するか」 ということになりますね。 明確な目標を定めたら、 ネットや雑誌・書籍で調べたり、 あるいは友人や知人から話を聞いたりしながら やってみたいと思うダイエット法・勉強法を 一つに決めてください。 そして、この調査によって「どのように」が 決まったならば、いよいよ計画づくりに入るわけです。 計画の立て方の中でもっともシンプルな方法は、 目標を日数で割り算する方法です。 例えば、1か月で3kg減を目指すなら、 こうなります。 1か月=30日とします。 調査期間に3日間を要したとすると、 残りの日数は27日になります。 27日間で体重を3kg減らすのですから、 27日÷3kg=9日/kg つまり、1kg減らすのに9日かけてもよい、 ということになります。 この計算をもとに ダイエット計画を立てると次のようになります。 <1か月で3kg減 計画> ┌ 3日後までに 調査 | ├12日後までに -1kg | ├21日後までに -1kg | └30日後までに -1kg 1か月で3kg減に成功! これはとても単純な方法ですが、 分かりやすい分、子どもにも教えやすい方法です。 こうして計画を立てたら、 カレンダーや手帳などに、区切りとなる 3日後、12日後、21日後、30日後に 印やメモを付けておくなどして ダイエット作戦を開始すればよいのです。 これが計画づくりの全体像です。 GIP(ジップ)の法則の順番で、 1.目標設定 → 2.調査期間 → 3.計 画 (Goal) (Investigation) (Planning) という流れで計画を立ててみてください。 ここまではよろしいでしょうか? さぁ、それでは次に実際にワークを通して 計画づくりの練習をしてもらいましょう! ■計画づくりのワーク 次の課題をよく読んで学習計画を立ててみましょう。 【課題】 5月31日に行われる定期テストでの成績アップを目指して あなたのお子さんは勉強をはじめようとしています。 しかしこれといった目標はなく、ただ何となく「勉強をしなきゃなぁ」 といった状態のようです。 そこであなたはお子さんと学習計画をつくることにしました。 お子さんとの話し合い、「GIPの法則」や上で挙げた「ダイエット計画」 を参考にして、具体的な計画を作成してみましょう。 【答え】(このメルマガをプリントアウトするなどして 以下の余白部分に作成した学習計画を書いてみてください) ぜひ、時間をとって考えてみてくださいね。 では私なりの解答例をお伝えしていきましょう。 1.目標設定・・・「いつまでに、何を、どうするか」 まず目標を具体的に決めないと計画も立てられません。 そこで、子どもと対話をする中で、目標を数値化します。 例)5月31日の定期テストで5教科400点を達成する このときの注意点としては、 目標を親が押しつけるのではなく、 必ず子どもとの同意の上で決めることです。 2.調査・・・「どのように」勉強するかを決める 次に、どのように勉強をしていくかを、調べて下さい。 「サクラサク受験勉強法」を持っている場合は 冊子内に書いてある勉強法やおすすめ問題集を そのまま活用すればオーケーです。 一方でまだ持っていないという場合でも大丈夫。 次のページにある無料レポート 『読むだけで[勉強のやり方]がわかる本』を参考に 勉強のやり方を学んでみてください。 http://dreameducation.net//present.html 3.計画立案・・・「いつまでに、どれだけ達成するか」を決める 最後に具体的に計画を立てていきます。 たとえば前回の定期テストの成績が5教科計375点だったとします。 これはつまり1教科あたりの平均点が75点ということになります。 これを5教科400点、つまり平均80点を取ることができれば 目標達成!ということになります。 ここでダイエットの時のように 単純に割り算をして、各教科の目標点数を設定しても いいのですが、私の経験上、それでは目標を達成する可能性は低いです。 そこで、目標とする点数を 420、430点くらいに設定して その目標を達成するつもりで計画を立てていきます。 次は教科ごとの目標点の設定です。 苦手教科が国語と理科だとすれば、 国語80点 数学90点 英語90点 理科80点 社会90点 合計430点 、こんな具合に目標点を設定すればいいでしょう。 つまり、問題集を使って定期テスト対策をしていくのであれば、 国語や理科では8割の問題ができるようになること、 数学、英語、社会では9割の問題ができるようになること を目指して勉強していけばよいのです。 (つまり問題演習等で、たとえ全問理解できなくても良しとするのです) その他、計画を立てる上で押さえておきたいのは、 ・前回のテスト範囲表をもとに次回のテスト範囲を予想しておくこと。 ・一夜漬けが効かない教科であり、かつ積み重ねが必要な 数学と英語に関しては他の教科に先駆けて学習を進めること。 この2点が重要です。 以上をもとに完成した計画例は次の通りです。 <目標:5月31日の定期テストで5教科計400点を達成する> ┌5月1日~14日まで 英数中心 | | 月・木:数学 火・金:英語 水:国語 土・日:自由 | ├5月15日~28日まで 全教科をバランスよく | | 月:数国 火:英理 水: 木:・・・・などなど | └5月29、30日 まとめ(不安の残る教科や分野を復習する) (※上はあくまで計画例です、同じ計画が良いということはありません) このように、まずはおおまかな計画を立ててください。 そして、そのあとに教科ごとに 「○○問題集を、いつまでに、○ページまでやる」 といった小分けした小目標を立てながら日々の学習を 組み立てていくのです。 「1日につき何ページずつ進めていけばいいのか」 「順調に勉強が進まなかったときのために、 予備日をつくっておこう」 そんなことを日々、考えながら 毎日の学習を進めてください。 計画を立て、実行する。 うまくいかなければ、軌道修正する。 そんな思考錯誤の積み重ねが、 逆算思考力を伸ばすベースになるのです。 計画の立て方について 京セラやKDDIの創業者である稲森和夫氏がこんな言葉を残しています。 “「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」 これが物事を成就させ、思いを現実に変えるのに必要なのです。” これは分かりやすく言えば、 目標は自信を持って大きく打ちたてよ。 計画はうまくいくことは少ないと思って立てよ。 実行するときはすべての不安を捨て、日々前進することだけを考えよ。 こんな風に言っているように思うのです。 これが計画づくりの要諦だと思います。 計画づくりを通して、 お子さんの逆算思考力、学力、仕事力を大きく伸ばし、 社会に貢献できる人間に育ってもらえたら嬉しく思います。 今日も最後まで読んでくれて ありがとうございます。 家庭学習コンサルタント 坂本 七郎 発行者Webサイト: http://dreameducation.net ツイッターやってます https://twitter.com/shichiro7 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/04/28 01:02:04 PM
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