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家庭学習コンサルタント 坂本七郎のブログ

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坂本七郎 プロフィール


家庭学習コンサルタント
ドリームエデュケーション代表
オンライン家庭教師「まなぶてらす」主宰

1977年生まれ。群馬県太田市出身。

塾講師や家庭教師など5000人以上の学習指導の経験から「家庭学習」こそが学力アップのカギであることを確信。
全国の小・中学生とその保護者に、中学受験・高校受験に向けた家庭学習のアドバイス、親子の関わり方について教えている。

また、受験や習い事など各分野のプロから自由に学べるオンライン専門の家庭教師「まなぶてらす」を運営。24時間365日、世界中どこからでも質の高い教育が受けられる環境を整えている。

主な著書に、ナツメ社から『マンガでわかる!中学生からの最強の勉強法』、大和出版から『小学生のための「家庭学習」の教科書』『小学漢字1026が5時間で覚えられる問題集』、『出る順「中学受験」漢字1580が7時間で覚えられる問題集』、『漢字が好きになるドリル』シリーズ(いずれも大和出版)などがある。

ドリームエデュケーションHP

オンライン家庭教師まなぶてらす

坂本七郎への問合せはこちら

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2010/08/26
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カテゴリ:自己紹介
        



■ユーラシア大陸とわたしの教育観



24のとき、私は中国からイタリアまで、
ユーラシア大陸をバスと列車のみで横断した経験があります。


大学で建築学を学び、22で大学を卒業した私は、
家庭の事情により地元の学習塾に就職することになります。

しかしどうしても設計の仕事をあきらめきれず、
2年間勤めた学習塾をやめ、
ふたたび設計の道をめざすことにしたのです。


しかし普通の設計士では意味がない、
何か特徴的なもの、人にはない経験や視点が必要だと考えた私は、
海外に出ていろんなものを見て吸収しようと考えました。

そこで考えたのがユーラシア大陸の横断旅行です。


私は、世界各地でさまざまな住居や商業施設、博物館や美術館、
街並みや文化にふれることで設計のアイデアをメモし
写真におさめながら、絹の道シルクロードに沿って中国、
パキスタン、イラン、トルコ、そしてヨーロッパを見て回りました。


そんなある日、ドイツ・ベルリンの街を散策している途中、
私はある建築物に出会います。

この建築との出会いが、私の人生を変えるのです。


その建築の名は「ユダヤ博物館」。


私はユダヤ博物館を体験したその日、
設計士になる夢をあっさりあきらめてしまうのです。

ユダヤ系アメリカ人建築家、ダニエル・リベスキンドが設計した
このユダヤ博物館。

見た目はアヴァンギャルドな建築なのですが、その場に踏み込み、
自分の目と足で体験したとたん、その本当の姿が立ち現れてきます。

ユダヤ人の歴史や文化、そして苦悩や悲壮感を
建築自体が表現し、さらに訪問者にじかに訴えかけてくる力があるのです。

こんな建築がこの世界には存在するんだと。
こんなものを設計できる人間がいるのかと。

私はこのとき
設計への夢をあきらめたのです。




■設計の道の後に見えてきたもの


しかし、この経験はいま思い返すと、
私の設計に対する思い入れ(あるいは情熱)
の小ささを示すよいエピソードだと思っています。

そもそも私が設計を志した理由は
自分の設計したものがあとあとまで残る。

そんな自己満足的な理由からでした。


しかし、本来設計士の仕事というのは、
たとえばそれが住宅設計であれば、
そこに暮らす家族が安全で安心して住むことができることが最低条件。

さらに「住む人にとっての」理想の住まい、夢、
趣味、ライフスタイルを設計者が予算内でいかに実現できるか。

まさに「劇的ビフォアアフター」で見られるような
施主に驚きと感動を与える設計こそが本来の設計士の仕事なのです。


一般に設計という仕事は
アート的要素が高いクリエイティブな職業だと言われています。

しかし実際は、非常に高度なコミュニケーション能力と
様々なことに精通した強靱な知識がないとつとまらない
非常に高度な知的職業なのです。




閑話休題。
話を戻しましょう。


ユダヤ博物館を見て、設計の仕事をあきらめた
当時の私ですが、いま、こうして自分がたどってきた道のりを
振り返ってみると、本当は旅を続けながら、
「おまえの行く道は、建築じゃない」
そんなきっかけをどこかで探していたように思うのです。


それまで塾講師として多くの子どもたちと接してきたためか、
旅行中どこに行っても自然とその国の子どもたちに目がとまりました。

学校があれば教室の様子をのぞいてみたり
外国の子どもたちと一緒に遊んだりもしました。

そうして世界の子どもたちの姿を見、接する中で、
ある日、こんなことに気づくのです。


「子どもこそが、その国をうつす鏡」


世界にはじつにいろんな子どもたちがいました。

学校の教室で、満面の笑顔で楽しそうに授業を受ける子どもたち。
かたや、
学校へ行けずに毎日店番をする子どもたち。
生きていくために旅行者相手にお金をだまし取ろうとする少年。

教育の機会がないばかりに、
貧しさが貧しさを呼ぶ。

そんな現状をいくつも見てきました。


私は教育の大切さを身をもって体験することで
ちょっと大げさかも知れませんが、
「教育こそが、世界を変える一歩になる」
その考えに至ったのです。



■雑多な経験が与えるもの


教育は、建築のように
目に見える形で残るような仕事ではありません。

そしてこちら側の思い通りにならないことも多々あります。

けれども確実に、その子の中に
将来につながる「何か」を残してくれるものだと信じています。

アインシュタインは、
「教育とは、学校で習ったことをすべて忘れた後に残っているもの」
と言っていますが、まさにそうした心に残るものをよりたくさん残す
ことが教育のもっとも重要な部分だと私は考えています。

そしてこれは
一生、その人の中に残り続けるものです。

私はこの教育の仕事に携われることに
大きな誇りとやりがいを感じています。


言葉にするのは、ちょっと照れくさいですが、
何より、私はこの仕事が好きなのです。


私は教育一筋ウン十年といった類の人間ではありません。


ホワイトカラー的な仕事だけでなく、
ブルーカラー的な仕事も経験しました。

法人営業、飛び込み営業、拠点長、会社経営者。
建築現場作業員、工場の現場作業員、飲食店(調理・ホール)。

そして、塾講師、家庭教師、個別指導講師。

どちらかというと、教育関係者の間では
一風変わった存在かも知れません。


しかし、こうした雑多な経験を積んだからこそ
伝えられることもあると思いますし、こうした人間がひとりくらい
いてもいいのではないかと思います。

私はこれからも教育を通して
子どもたちの学習支援をしていくことでしょう。

これを読んでいるあなたのお子さんにも、
大切な「何か」を残せたら嬉しいなぁと思います。


それでは、また次回。

今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございます。


坂本七郎








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Last updated  2010/08/26 10:33:18 AM
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