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テーマ:中学生ママの日記(17697)
カテゴリ:やる気の高め方
こんにちは、坂本です。 今日は、子どもの「勉強のやる気」についての話。 先日、中1男子のお母さんから 「うちの子のやる気のスイッチはどこにあるのでしょう?」 という趣旨の相談を受けました。 そのお母さん曰く、 「危機感をあおっても、まったく響かない」 「隙あらば、勉強以外のことに傾こうとする」 「言っていることと、やっていることが違う」 といった状態。 勉強をがんばる!次のテストではいい点をとる! と本人は言うが、行動がまったくともなわない。 お母さんは、自分から、自主的に勉強をしてほしいと願っています。 しかし反抗期ということもあり、勉強のことを話すと、 いつも言い争いになってしまうそうです。 勉強をする意味を話したり、 将来のこと、社会に出てからのことを話したりしますが なにを言っても、響かない。危機感がまったくない。 そんな手詰まり状態。 反抗期真っ盛りの、中1男子です。 もしも、あなたが、このお母さんから 「どうしたら自分から、自主的に勉強するようになるのかしら」 と相談を受けたら、どうアドバイスしますか・・・? 知り合いのお母さんから、 相談を受けたと思って、ちょっと考えてみてください。 どうすれば、この子は机に向かうようになるのでしょう・・・ 20秒だけで良いので、考えてみてください。 ・ ・ ・ ヒントは、 子どもの立場で考えること。 ・ ・ ・ よろしいですか。 こんなとき、私はどうアドバイスしているか? 私なら、 「言ってダメなら、放っておきましょう。 あとで痛い目を見れば、自分で気づくはずだから」 ・・・とは、言いません! じつは、この「放っておく・何も言わない」というやり方は、 もっとも効果の「ない」アドバイスの1つなのです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ たとえば、次の定期テストまで このお母さんは「何も言わない」と決めたとします。 そうすると、子どもはほとんど勉強をせずにテストに臨み、 テストの点が下がります。 しかしそれでも落ち込む様子はまったくなく、 毎日ゲームとテレビを見て、過ごすことになるでしょう。 そうです、「何も言わない」という方法で うまくいくことはありません。何も変わりません。 むしろ状況は悪くなります。 実際、これまでいろんな保護者から相談を受けてきましたが、 この方法でうまくいったという話さえも、聞いたことがありません。 押してダメなら引いてみる、そんな言葉を連想してか、 言ってダメなら放っておくしなかい、そう思ってしまうのですね。 では、どうすればよいのでしょうか? このような状況では、口うるさく言い続けるしかないのか。 あきらめるしかないのか。 ・・・いいえ、打ち手はあります。 この状況においても、子どもがやる気をもって 勉強に取り組むようになる方法は、あるのです。 そのカギは、 「何をするれば改善するか」を考えるのではなく、 子どもの立場に立って、 「子どもがどう受け取るか」を考えることにあるのです。 ここに気づかない限り、 ・どこの塾に通わせても ・どの先生に勉強を教えてもらっても 子どもがやる気になることは、ありません。 非常に重要な部分ですので、しっかり聞いてください。 ■この中1男子が、やる気になれない本当の理由とは? ─────────────────────────── このケースの場合、 この男の子がやる気になれない理由があります。 それは、 相談内容やこのお母さんの話の中身からは なかなか表に出てこない部分にあります。 隠れた部分に、原因があるのです。 それは、 この子のお母さんの「伝え方」。 ここに原因がある場合が、かなりあります。 子どもへの「伝え方」をちょこっと改善すると、 子どもは自分から勉強をはじめるようになります。 たとえば、このお母さんは 無意識に、子どもを否定する言葉をよく使っていました。 ・「こう勉強すれば成績が上がるのよ」 →あなたのやり方はダメなのよと言っているのと同じ。 ・「周りの子たちはもうここまで進んでいるのよ」 →あなたはまだココまでしか進んでいないでしょと言っている。 ・「あなたはやればできるんだから」 →ぜんぜん努力してないでしょと言っている。 お母さんとしては、子どもの将来を案じて発破をかけているつもり。 アドバイスしたり、忠告したりしているつもり。 危機感をあおることで、 焦ってもらいたい、すぐにでも勉強してもらいたい。 そんな気持ちから出た言葉。 でも。 こうした言葉が、日々積み重なっていくことで、 子どものやる気も徐々に落ち込んでいきます。 何気ない言葉ですが、これが日常化すると 子どもを勉強から遠ざけてしまうことにつながるのです。 人は否定をされればされるほど、 そこに反抗したくなる気持ちが生まれるものです。 この男の子は、母親からのこうした言葉を 毎日毎日、聞かされることによって、 あえて「勉強をしない」という行動をとることで、 静かに母親に反抗していたのです。 勉強の話になると、子どもが黙ってしまう。 別の部屋に行ってしまう。これも親への反抗の1つです。 こうした子どもの行動は、そのお母さんが 「間接的な否定語」をよく使っていることの表れであり、サインなのです。 勉強について子どもとよく言い争いになる方、 勉強についての話を嫌うという方は、あなたが普段、 子どもに対して何気なく発している言葉を、 もういちど見つめ直してみてください。 子どもの立場に立って考えてみると、 意外と、この否定語が多いことに気づくはずです。 この否定語が少なくなっていくと、 子どもは徐々に安心して勉強の話を聞けるようになります。 素直に、机に向かう気持ちを育ててくれます。 ・「間接的否定語」をなくそうという意識を持つこと。 ・子どもの立場に立って、伝えていくこと。 これが子どものやる気を伸ばす、 (正確には、子どものやる気を阻害しない) 1つの土台となります。 次回は、子どものやる気を引き出すポイントについて、 まだ重要なポイントが3つありますので、また次回お伝えしたいと思います。 お子さんのやる気でお困りの方は、今日お伝えしたポイントを 意識してお子さんと接してみてください。 それでは、また。 坂本 七郎 追伸: 今日の話は「やる気になるのを待つ」でも 「勉強について何も言わない」とも違います。 上手に子どもと関わることで、子どもを じぶんから机に向かわせるためのさいしょの一歩を お話ししました。 どのように子どもと関わり、伝えていけば やる気になるのか。学習習慣が身につくのか。 次の一手を次回、お話ししたいと思います。 → つづきの記事はこちらをクリック ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行: 株式会社ドリームエデュケーション 坂本七郎 ホームページ http://dreameducation.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/04/09 12:15:30 PM
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