こんにちは、坂本です。
今日は漢字出題ランキングの「読み」編です。
中学入試の過去9年間で
もっとも出題された「漢字の読み」の問題を調査集計しました。
(2020年入試を含む)
「読み」は、漢字の中でも確実に得点したい問題です。
1問も落とせないところなので、今日挙げる40題は
絶対にミスのないようにしてください。
満点が絶対条件です。
それでは、すぐに
プリントで力だめしをしたい人はこちらをどうぞ!
↓↓
(プリントアウトも可、解答付き)
さて、解説です。
まずは15位までの漢字についてランキングの詳細を。
順位 読み 出題数
15位 安否 8
15位 潔い 8
15位 裁く 8
15位 重宝 8
15位 唱える 8
15位 退ける 8
15位 頂 8
15位 費やす 8
10位 気配 9
10位 敬う 9
10位 口調 9
10位 拝む 9
10位 反る 9
8位 垂らす 10
8位 著しい 10
4位 育む 11
4位 額 11
4位 形相 11
4位 朗らか 11
3位 養蚕 13
2位 委ねる 13
1位 奮う 16
(解答は、先に紹介したプリントを参照してください)
さあ、すべて自信を持って読めたでしょうか?
間違えずに読めたら、
読みの基礎力は身についていると言えます。
■特に間違えやすい読みBEST4
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さて、今日のプリント問題の中で、
特に読み方で間違えやすいのはこちらです。
形相 本望 養生 所作
すべて自信を持って答えられますでしょうか?
これらは、毎年のようにどこかで出題されている問題ですから
受験生なら決して間違えてはいけません。
もし、間違えて覚えていたという人は
いますぐ覚えてしまいましょう。
■文脈によって読み方が変わる漢字
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次に注意して欲しいのは
文脈によって読み方が変わる漢字です。
たとえば、
映える
「映える」単独では(はえる)と読ませますが、
夕映え
インスタ映え
となると、「ば」と読みます。
(※もちろん「インスタ映え」は出題されていませんよ笑)
で、
ここからが今日最も大事な解説です。
文脈によって読み方が異なるタイプの問題に、
があります。
じつはこの言葉、
どう読むかで、意味そのものが変わります。
これはプリントには書き切れなかった部分ですが、
とても重要なのでよく聞いてください。
まずは次の下線部の読み方を答えてください。
問1.ゴミの分別を行う ( )
問2.彼は分別のある人だ ( )
「ふんべつ」? 「ぶんべつ」? どちらも正解?
正しい読み方は、わかりましたでしょうか?
迷う人も多いと思います。
では正解の発表です。
答えは、
問1は「ぶんべつ」、問2は「ふんべつ」
となります。
できましたか?
では、意味を確認しましょう。
1.分別(ぶんべつ)
・・・種類によって分けること
2.分別(ふんべつ)
・・・こんなときはこうするものだという判断や考え方(ができる能力)
さらに例文で、理解を深めていきましょう。
1の「ぶんべつ」の方がカンタンですね。
例)ゴミの分別収集、塾と習いごとを分別して考える
2の「ふんべつ」は、おもに人に対して、そして良い意味で使われます。
例)君にも分別がついてきたね、あの青年は思慮分別がない
このように、「ふ」か「ぶ」かによって
まったく意味の異なる言葉になってしまいます。
こういう問題は、
単に読み方を暗記するだけではなく、
文脈から「読み方」を判断しなければなりません。
漢字学習は「単なる暗記」と軽く見てはいけません。
書き取りも読みもすべて、自分の語彙力・教養を高めるための
勉強だと思って取り組むことがとても大切です。
言葉は世界をかたちづくります。
新しい言葉を覚えたぶんだけ、
自分の世界は彩りを増し、考え方も広く深くなっていくものです。
ただ、書けるだけ。ただ読めるだけ ではダメ。
ぜひ漢字学習を通して、自分の世界を広げていきましょう。
本日は以上です。
次回は
「ことわざ、慣用句」のランキングを
お届けしたいと思います。
ではでは。
坂本 七郎