ばばあにカネとられた
最近は日が暮れるのが遅い。いい時間になってもまだ外は明るい。そんななか節約のため約二駅分歩いていたら、向こう側から歩いてきた老女に声をかけられた。「ワタシお財布無くして仕方なくあっちから(後ろ側を指差す)歩いてきたんだけどごめんなさいねー、お金貸してくれない!?」仰天。こんなの初めて。どうする。老女はホームレスではないが、少しみすぼらしい服装。財布無くしたくせに落ち着いている様子からコイツ嘘だな…とは思ったけど少額の小銭を渡した。「ここらへんの人? どうやって返しましょう」と老女。別にいいです、答える。どうせ返す気なんて全くないくせに聞いてくんな。立ち去り際に老女、「地元の人じゃないの? 何か用があって来たの?」自分もお金が無くて歩いている、と堂々と答える きりん。「あらら悪かったわね。」それでも老女は、こんなにいいから少し返すわ、とは決して言わなかった。あさましいやつ。財布落とした割には、感謝の態度が最後まで乏しかった。まったく…自分の孫や娘くらいの人に嘘ついてカネをせびるなんて人生の先輩として恥ずかしくないのか。おばあさんが生きてきた時代は最初は貧しく大変だったでしょうがその後 高度成長期が続いてきたのだから今と違って真面目にコツコツ生きてきた人なら そこそこのカネは貯まって見ず知らずの人にカネをせびることなんて決してないはず。人生お先真っ暗な こっちが金を貰いたいくらいだ…とブツブツ言いながら歩いていてフト顔を上げたら頭上に大きな虹が!久しぶりに見た七色の虹。こんな時間でもまだ明るいのでハッキリ見えた。この展開は何なんだ、人助けしたことのゴボウビなのか。苦笑。※ 翌日この虹は新聞の片隅に載っていた19,393歩