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カテゴリ:細腕繁盛記
今年の海事情は異変かと思われる。 先ずは、春先から獲れる徳島和田島産のちりめん。 ツツジが咲く頃から本格的に獲れるのだが、 待てど暮らせど、便りがない。 このままじゃ漁師も大変。 また廃業する漁師もあるのかな心配していた。 漁師がいてなんぼの塩干業だから。 7月の中旬、ちっらと揚がってきた。 雀の涙。 故に、その値段が半端じゃない高値。末端価格の値段。 こんな時は、昨年ものを持っている問屋が儲け。 どんなものでも売れる。 それも底をつき始めた矢先、 海の事情が変わり、大獲れ、大量の日々。 相場もガックと下がり、漁に漁師の加工がついていけない状態がしばらく続く。 海に魚はあっても間で休む日もあった。 しかし、ここ二,三日、少し量も減り、相場も落ち着いてきたような。。 そして、煮干し(=いりこ)である。 いりこの漁は、6月の中旬くらいから始まるのだが、 獲れはじめは、脂があり良質のものは少ない。 お盆過ぎてからのものを買い込み、1年を通じて売るわけだが、 今年はいりこが競り台に上がることもまれである。 ちらちら競りに揚がるいりこ、 無いのが相場か、例年より質の悪い品がキロ当たり200円は高い。 手がでない。 しかし、我が在庫も底をつきかけている。 お盆が過ぎ、脂の抜けたいりこを仕入れるのだが、 量も少ないし、まだまだ良い物が出てこない。 ふみゅ~ここが我慢のしどころ、 買い急ぎをしないように戒める。 ちりめん同様、そのうちに出てくる、あせらない、あせらない。 しかし、しかし・・・・ 私が絶賛する「伊吹島のいりこ」 どうやら、伊吹島の漁師も不漁の為に、網を揚げてしまったという。 いりこ=イワシは大量だそうだが、脂ずるずるで炊けない魚らしい。 市場でも、いりこのパニックを懸念する。 いりこ屋にいりこが無い。 伊吹産のいりこ、大羽のいりこが数十個確保してあるだけ、 中羽はない。 大事に売らなければ・・・ そして、本日、相対(競りじゃない)で天草のいりこ(中羽)を仕入れた。 上物としてではあるが、例年なら普通の上というものである。 が、こうして、ある時に確保していかなければ。 この海事情、 やはり震災の影響でもあるのか、海環境に変化があるのか。 この状況は専門家でも解明できないか。。 このように、相手が自然なので難しい商売である。 自然の成り行きに勝負を掛けるこの商売の難しいところでもあり、 博打的なところが、男商売であるのかと思う。 ま、今時はそいう一か八か的な商いの仕方は減っていると思うが、 亡き父はそんなところがこの商売の醍醐味だったのかと思う。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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