kimamasewing

昨日の日記で
母の手料理に触れなかったので、
今日は母のこと。

母は薬剤師免許をもってるくらいなので
もともと理系の人。

母の年代で女学校出て
職業婦人（そこまで古くないか）となる人は珍しく、
祖母の袴をかりて
卒業式に出たのだという思い出話を聞いたことがある。

戦後の混乱期に
どこからか調達してきたバナナを
６人兄弟で分けて食べたとか。

父に言わせると
「俺はバナナなんて見たこともなかったのだから、
お前（母）の家は裕福だ」
となる。

母の実家は造り酒屋で、
住み込みの人夫を雇い、お手伝いさんに、乳母も６人いたという。

祖母はお店が忙しくて
料理などしなかったという。

乳母は
魚の小骨の一本一本まで丹念に取り除いて子供に与えるような人で、
母は、
祖母にも乳母にも料理は習っていないのだ。

ま、お嬢様育ちってとこね。



今でも母は、
家事全般苦手、
「おふくろの味なんて、お前達にろくに食べさせてないものねぇ」
と、
言うけれど、

そうでもない。

私が好きだった母の手料理、

イカげそとニラのかき揚げ、
手作りのハンバーグ、
オムライス
一口カツ、
トンステーキ、
肉じゃが、
すきやき、
サトイモとイカのわた煮、
きんぴらごぼう、
いもがら煮、
切干大根煮、
ぜんまい煮、
子持ちガレイの煮付け、
野菜炒め、
砂肝ともつの煮込み、
けんちん汁、
ナスとミョウガのおつゆ、
・・・まだまだ、沢山あるし、

両ポケットとリボンのついたギャザースカートを
作ってもらった事、

手編みのセーターと手袋、

慣れない手つきでこげたホットケーキを焼いてくれた事とか、

みんな、とっても良く覚えている。

今思うと、あの母が、本当によく作ってくれたなぁ、と思う