カテゴリ:歌舞伎
東銀座で、今年初めての博多ラーメンを一風堂で食した後、
初芝居を観るべく木挽町へ。 歌舞伎座の前は、あまりに人出が多くて、通りをわたって開場を待つことにしたのですが、そちらも新年の歌舞伎座を記念撮影をする人で大賑わいでした。 ということで、わたしもパチリ。 「謹賀新年」の幕がお正月らしくていいですね。 開場して、中に入ると、左手には大きな海老を飾った鏡餅。 景気の悪さは、どこへやらという感じで、場内は、着物姿が多く目の保養と言ったところ でしょうか。今年は、特に総絞の小紋姿の方が多くて華やかでしたね。 わたしは、鶴模様の大島を着ていったのですが、やはり、お正月は、織のきものよりは、柔らかもののほうが華やかで場にふさわしいかも知れません。 演目は、まず最初がお正月らしく曽我物。 ○壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん) 曽我五郎 吉右衛門 曽我十郎 菊五郎 小林妹舞鶴 魁 春 近江小藤太 染五郎 八幡三郎 松 緑 化粧坂少将 菊之助 梶原景時 錦 吾 梶原景高 亀 蔵 大磯の虎 芝 雀 鬼王新左衛門 梅 玉 工藤祐経 幸四郎 わたしは、先代の仁左衛門(目がほとんど見えなかったために、介添付き)が演じた工藤祐経の侍大将としの品と貫禄の凄味、懐の深さが印象深くて、ついつい思いだしてしまうのですが、今回の幸四郎は雰囲気はそこそこあっても、活舌が今一のため工藤としては、如何にという感じでした。家来の染五郎と松緑、菊之助の少将は、正月ならではのおごちそうで楽しかったです。 曽我兄弟を演じた菊五郎と吉右衛門は、貫禄が他を圧して迫力がありましたが、吉右衛門の若武者振り(五朗)が、意外に闊達で可愛くて、お正月らしい華やかな舞台でおもしろかったです。 二、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし) 小姓弥生後に獅子の精 勘三郎 胡蝶の精 千之助 胡蝶の精 玉太郎 局吉野 歌 江 老女飛鳥井 吉之丞 用人関口十太夫 高麗蔵 家老渋井五左衛門 友右衛門 勘三郎の奮闘舞。汗びっしょりになって踊る勘三郎のエネルギーに満ちた舞姿は、メリハリが利いて目を奪われました。特に獅子になってからの舞は、足先までにキリリと力に満ちて、見事な獅子振りといっていいのでは、ないでしょうか。 胡蝶の精の二人も、とっても可愛くて一生懸命で踊っていて、観ているだけで頬がゆるんでしまう頑張り、新歌舞伎十八番の華やかな舞踊を堪能しました。 三、鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ) 猿源氏 勘三郎 海老名なあみだぶつ 彌十郎 博労六郎左衛門 染五郎 庭男実は藪熊次郎太 亀 蔵 亭主 東 蔵 傾城蛍火実は丹鶴城の姫 玉三郎 今は亡き三島由紀夫が先代の勘三郎と歌右衛門に当て書きした「おとぎ話」。 今回の玉三郎、勘三郎とも活き活きと演じて、当たり役ですね。 玉三郎の可愛さと美しさと高貴さにしばし見惚れてしまいましたが、本当に素敵でした。 対する勘三郎もおかしみの中に海の生物に模した軍記物の語では、活舌の良さが生きて、とってもおもしろかったです。お約束とは言え、太夫のアカンベーも大爆笑で楽しませていただきました。お正月にふさわしい笑いに溢れた「はっぴいえんど」で、心がほっこり温かくなり最高。芝居って楽しい♪ 本日のきもの:おめでたく鶴の織りだし模様の泥大島、帯は紅梅白梅の手描き名古屋帯、 コートは、白黒絞りの道中着、足もとは寒さに負けて黒別珍の足袋。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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