歌舞伎座さよなら公演「四月大歌舞伎・夜の部」
歌舞伎座さよなら公演四月大歌舞伎・夜の部を観てきました。弱冠ちょっと疲れ気味のため「廓文章」より観劇することに!○夕霧・伊左衛門「廓文章」吉田屋は、ゴールデンコンビの当たり役。藤屋伊左衛門の若旦那の一般人では、考えられないおおらかな風情が何とも可愛らしい上方和事の代表的な作品で通称「吉田屋」で知られている。しかし、伊左衛門の代になったら藤屋は、つぶれるだろうなぁと思ってしまった・・・・それとも、意外に商売をさせたら、上手いのかも。観客と伊左衛門が、期待を持って待ち続けた夕霧 は、「出るぞ、出るぞ~~、出たぁ!!」(お化けか・・笑)に相応しい玉三郎の美貌。豪華絢爛な衣装に負けない艶やかさで、身請け代が5,000両も納得の気高い太夫であった!<配役> 藤屋伊左衛門:仁左衛門 扇屋夕霧:玉三郎 太鼓持豊作:巳之助 番頭清七:桂 三 阿波の大尽:由次郎 吉田屋女房おきさ:秀太郎 吉田屋喜左衛門:我 當○曽根崎心中(そねざきしんじゅう)日本のシェークスピアと言われる近松門左衛門の心中物の傑作「お初・徳兵衛」ものすごく、久しぶりに観たのたが、藤十郎が、あいかわらず若く、もの哀しい遊女・天満屋のお初を熱演していた。しかし、「吉田屋」の夕霧も太夫と言ってもある意味、遊女。対照的な二人の遊女を観れて、なかなか濃い舞台では、ありました。心中をするために、花道で徳兵衛の手を引くお初の姿に、上方は、女性が強くかしこく主導的だなぁとあらためて思った私。ちなみに、この救われない物語の中で、クスッと笑える、大阪商人らしいシブチン振りを発揮する平野屋久右衛門の我當が厭味なくて上手かったですね♪<配役> 天満屋お初:藤十郎 平野屋徳兵衛:翫 雀 天満屋惣兵衛:竹三郎 田舎客儀兵衛:錦 吾 手代茂兵衛:亀 鶴 油屋九平次:橋之助 平野屋久右衛門:我 當本日のきもの:お天気も悪く、疲れ気味のため洋服で観劇!