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カテゴリ:着物道場
お出掛けブログも渋滞しておりますが、
リアルタイムを入れつつ、アップして参ります。 散歩ネコの母は、最後の着物世代だったことと、 物を大切にする人であること、 散歩ネコ自身が古いものが好きなことから、 昔の着物が、割といい状態で残っています。 今回、長年の懸念だった、 母の銘仙を、道中着に仕立て直しました。 独身時代のものなので、戦前・戦中のお品です。 母の銘仙を、道中着にしたもの。 着物の形で、写真を撮ってなかったことが悔やまれます(T_T) 風合いは、大島風な、サラサラですが、 何しろ、着物で家事などしていた頃、 着物が本当の日常着だった時代の、本当の普段着。 しっかりした生地です。 娘時代のものなので、ピンクが多いのが気になりますが、 お下がり、アンティークとして割り切れば、ご愛嬌(*^_^*) 母は散歩ネコの肩くらいしかないので、 勿論、寸法が足りません。 裄丈と、袖丈に、割(足し布)を入れました。 できるだけ違和感ないようにと、 チェック柄を合わせてくれた、 和裁士さんの工夫と努力が感じられます(T_T) ← 嬉し泣き 可能なら、裄はもうちょっと出して頂きたかった。 でも、そもそも、足し布に使える分さえ、これが限界でした。 とっても満足(^_^)v 羽裏は、表地に近い灰ピンク系の、ウサギさん。 リアル店もネット店も、探しに探し、 仕立ての際に持ち込みました。 とても気に入っています。 仕立て屋さん(呉服屋さん、悉皆屋さん)は、 用途に合わせて、5,6軒の中から、適宜、選んで利用しています。 今回は、知ってる中で最安の呉服問屋を選び、 洗い張り&仕立て代で、2万円以下でした。 洋服界なら高いと思いますが、 着物界では安いと思ってしまう、この不思議。 最近の道中着は、着物の衿と同じに、 広衿(半分に折る形)にすることが多いです。 ですが、元々が銘仙という普段着なので、さっと着られるように、 あえて、バチ衿(浴衣のような、一本衿)にしました。 大成功(^o^)丿 銘仙という特殊性から、 この下に着る着物も、ある程度、限定されます。 訪問着、付け下げ、フォーマル感の強い小紋などは、ダメですね。 でも、いつものお出掛けなら、最適です。 これから、ドンドン着て、バンバン出掛けて、 今まで日陰者にしてきた罪滅ぼしをしたいものです。 ~ 後日談 ~ その後、着物の産地研修で、 埼玉県の秩父へ、銘仙の職人さんを訪ねたことがあります。 その時、この銘仙の道中着を着て行ったら、 とても喜んで下さいました。 秩父銘仙の織元、新啓織物の新井教央氏によると、 この銘仙は、おそらく、足利銘仙で、併用(経緯絣)とのこと。 母は、秋田の人なので、 足利の銘仙が、戦前の秋田まで広まっていたとは、 当時の流通にも感激するものがあります。 それにしても、こんな可愛らしい銘仙を着た 女の子が沢山いた時代、 ステキだったでしょうね。 どんな映画やドラマよりも、 身近な人の昔の持ち物というのは、時をワープさせてくれます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.03.08 21:16:10
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