着物でお出掛け会　～千駄木きもの倶楽部　　　　とにかく着物でランチ・お散歩・街歩き

​​​今日は、久し振りの着物道場。
自分でできるお手入れです。



※ご注意

自宅でのお手入れは、自己責任です。
ご不安、ご心配な場合は、専門店へどうぞ。

ベンジン、リグロインは、火気厳禁です。
換気のよい場所で、お使い下さい。

●ベンジン等は、石油から精製された揮発油です。
油溶性の汚れのみ、落とすことができます。
例）ファンデーション、人間の皮脂汚れ、等

●水溶性の汚れは、
洗い張り、特別なシミ抜きで対応します。
例）お茶、コーヒー、日本酒、等

●水溶性・油溶性が混在している汚れは、
洗い張り、特別なシミ抜きで対応します。
例）カフェオレ、ミルクティー、ドレッシング等


★最後に、関連動画を掲載しています。
当ブログとは無関係ですが、
よかったらどうぞご覧下さい。



これは、袖の内側。
右利きなので、右袖の内側が、汚れやすいです。


浸透しないテーブル（又は、台）の上に、
汚れ部分を広げて、
Aベンジン、又はリグロインを垂らします。
結構、バシャバシャと。

そして、ガーゼやタオルなどで、トントン叩きます。
ブラシ専門店に行くと、
着物の部分洗い用のブラシも販売しています。

散歩ネコは、
強い汚れにはブラシも使いますが、
いつもはガーゼ派。

実はですね、アベノマスクがピッタリなんです(^_^)
重なっている枚数といい、
ちょうど手のひらに収まる大きさといい、
まるで、このために作ってくれたの？　
というぐらい、ピッタリ。

奥に見える段ボール箱入りの着物は、
お手入れ待ちの着物たち。
これだけで、50枚くらい？

自分が着て、お手入れ待ちの物もありますが、
中古で買って、思ったより汚れがあったので、
保留中の着物たちが主です。
寸法直しなども、一緒に入っています。


きれーい！

スッキリと取れました。
ここまで、数秒。10秒もしないかも？

ベンジン、リグロインは揮発性なので（蒸発する）、
時間勝負なのです。
グズグズしていると、輪ジミができてしまうの。


自分でお手入れする場合、
大きく、2つのやり方があります。


【下にタオルを敷く派／敷かない派】

散歩ネコは、敷かない派。

敷く派は、「汚れを下のタオルに移す」と言いますが、
汚れは、ガーゼの方に移ります。
衿表の汚れが、衿裏まで通って、下のタオルまで行くって、
なぜわざわざ、衿裏を汚す必要があるのか、
ちょっとわからない。


ガーゼ（アベノマスク）に移った、袖汚れ。
アベノマスクよ、ありがとう。

トントン用のガーゼは消耗品です。



その上、タオル敷きは、
せっかく垂らしたベンジン等が、
タオルに吸収されてしまい、勿体ない。

丸洗いは、ベンジンのような油性の揮発液の中で、
グルグル回して、汚れを取ります。
それと同じ理屈なので、
ジャバジャバにしたいくらいです。

ですが、
タオル敷く派も沢山いらっしゃるので、
散歩ネコが気が付かない、
何か一理があるのだと思う。
ご自分で試して、判断して下さいね。



【ベンジン派／リグロイン派】

​ベンジン（アマゾン）​　　　　​リグロイン（アマゾン）​

どちらでもいいと思います。


●ベンジンは、入手しやすい。
近所のドラッグストア、薬局でも売っている。
500mlで、500円前後～。
揮発の時間が早いので（数秒？）、
サッサと処理するのが大事。

グズグズしていると、ベンジンが広がらずに、
中途半端に汚れが移動し、輪ジミになりやすい

ベンジンを選ぶ際、
ただの「ベンジン」ではなく、「Aベンジン」を選んで下さい。

ただの「ベンジン」は、ライターなどの発火用です。

「Aベンジン」は、発火用ベンジンから不純物を取り除いた
純度の高いものです。
着物のお手入れは、是非「Aベンジン」で。

散歩ネコは、思いついたら近所で買える、
ベンジン派です。
ジャブジャブ使うから～。


●リグロインは、近所になかなかない。
ネットで購入。たまに在庫なし。
500mlで、1500円前後～。
揮発の時間は、ベンジンよりは少し遅い（数十秒？）。
少しだけ、考えながらできる。
それでもグズグズしていると、やっぱり輪ジミはできる。


散歩ネコは一時期、両方を使っていましたが、
個人的な感想として、
ベンジンは、早く乾いて、汚れ落ちしっかり、
リグロインは、ややゆっくり乾いて、汚れ落ちもゆるやか。
という印象を持ちました（個人の感想）。


共通しているのは、
ジャブジャブぐらいに垂らして、サッサと処理すること。
処理の後、乾いたように見えても、一晩ちゃんと陰干しすること。
でないと、今度は生乾きのせいで、また別なシミができます。

ジャブジャブサッサが大切です(^^)v


今日はお手入れの日として、
沢山の着物の汚れ取りと、自分でできるお直し、
これで一日が終わってしまった。
今、家中、陰干しの着物だらけ～。

でも、これで
「年内会内同じ着物は着ないない」が、
達成できそうです(^^)v


関連動画

​「たかはしきもの工房　衿汚れ簡単お手入れ術」​
タオル敷く派、リグロイン派の女将の動画です。
作業中、リグロインの蓋をしっかり閉めてます。
これ大事。

​「着付師　咲季　衿汚れを落とす方法」​
タオル敷く派、ベンジン派の動画です。
この方、ベンジンの蓋を閉めずに作業をするので、
揮発（蒸発）して減っちゃうよ～と、心配になります。

​「銀座もとじ　プロの職人によるお手入れ」​
タオル敷かない派、ベンジン派。
一番理屈がわかりやすいと思いました。

散歩ネコの方法は、昔、
別な職人さんのお手入れ講座に参加した時のものですが、
とてもわかりやすく、納得できたので、
30年くらい、ずっとこの方法です。


ご自分に合った方法を見つけて下さいね
自己責任なので、お気をつけて(^^)


自分でお手入れするメリットは、
お手入れ代を抑えられること、
お手入れスケジュールを考える負担から解放されることです。
これ、大きいです。

着ようと思っていた着物が、お手入れ預け中だったり、
いつ着たいから、いつ出そうかと考えたりも、大きな負担。
明日着ようと思って出した着物に、まさかのシミがあった時も、
自分でできれば、その場で対応できます。



お話は変わりますが、先日、
チームルーム事務局から連絡があり、
使い勝手、改善点などのインタビューを受けました。
ズームです～。

過去だけでも13年分、
これからもアルバムは増えていくので、
是非、フォルダーを作って欲しいのです。
又は、階層（ディレクトリ）にするとか。

反映されるといいな～。​​