きものあれこれ大和撫子　　★楽天バージョン★

今日は出張着付で、お客様に留袖を着付けて参りました。
古いお着物だそうですが、とても上等な縮緬で、染めも黒がとてもきれい！
縮緬の上等なことは、触ってすぐに分かります♪

黒留袖や喪服は、やはり皆さん着る際には数人並びますので、
縮緬も良いモノを、染めもきちんとしたものを選びたいですね！
並ぶと・・・良く分かってしまいます。

さて、今日のお客様、
どうも比翼が気になって仕方がないご様子で・・・
比翼というのは、その昔、戦後までは、礼装の際等、
着物を２枚とか重ねて着ていた名残です。
比翼は、私達が指導する際には「５ミリ出しましょう！」と
言います。出し過ぎも出さなすぎもNG。
バランスも大事です。
あ、慣れないとバランスどころか、ぶよぶよたるんでしまいます。
シッカリ引きながら決めていかないといけないのです。
その人の癖もありますから、一概には言えませんが、
５ミリと言っても、気持ち控えめ程度にして決めて行きます。
出し過ぎたものを引っ込めるのはきれいに出来ませんが、
少し出が足りないものは、少し引き出すと、きれいに見えます。
人によっては、控えめにして、着付が完了した頃に丁度よくなるという
こともありますね。

今日のお客様は、着付の最中にも、なんか衿もとを引っ張っている・・・
と思いながら帯を締めていたのですが、
やはり比翼を思いっきり引っ張って、半衿同様の幅に持ってこようと
していたのです（＞＜；
折角きれいに比翼を出したのに・・・
もちろんお客様も悪気がないですし、
そういうものだと勘違いされていたようなので
ご説明させて戴きました。
「前に着たとき、もっと出した気がするから・・・」とのことでしたが、
恐らく半衿をもっと出していた（刺繍半衿付けていたそうです）のだと
思います。
まぁ半衿も、バランスがありますので、
私はお客様の体型・年齢・着物のバランス（刺繍衿付けるならやや出すとか）
から決めさせて戴いています。

思いこみや勘違いって、ありますから仕方ないですけどねぇ・・・




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