きものあれこれ大和撫子　　★楽天バージョン★

また御無沙汰してしまいまして、スミマセン。

前回、ほしいもの、良いと思ったものは妥協せずに頑張って購入した方が
後悔はしないというお話をしました。

この辺りが分かるようになるのは、
時間と経験が必要かもしれません。
でも、私自身、色々な失敗を重ねて今があり、
その失敗を出来る限り他の方にはしてほしくないと思い、
お話している次第です。

私が着付を習ったとき、
母も祖母も着物を着ていましたので、それなりに必要なものは
持っていましたが、やはり自分の練習用に着物がほしいと思い
いくつか購入しました。
でも、「練習用」という割り切りをしていたので、
ポリエステルのプレタ着物です。
基本的に日本人の標準サイズの私ですから、
サイズが極端に合わないこともありませんし、特に困ることは
ありませんでした。

着付を習うと、必要に迫られて購入することが多いように思います。
もちろん、練習に必要だからというのもありますし、
教室に通うのに、毎回同じ着物と帯というのは・・・と
ほしくなったり。
あるいは、イベントや認定式等で、TPOにあわせた着物が必要となったり。
そういう場合には、どうしても慌てて、焦って、
そして色柄よりも、値段優先で決めてしまったりしがちです。

でも、これこそ間違い。

練習用の着物だからと、ポリを使うのは賛否両論ですね。
私は、気兼ねなく練習できる点ではポリで良いと思いますが、
実際に練習して技術向上を目指すなら、正絹の方がずっといいです。
着心地も違いますから、正絹を見につけたほうが
より一層着物の快適さを知ることも出来ます。

そしてサイズも、仕立て上がりは、買えばすぐ着られる利点もありますが、
やはりサイズが合わなければ、練習しても着にくいだけ。
ある程度の技術がなければ、着物を自分に合わせるのは難しいです。
サイズの合った着物で練習したほうが、上達は早いです。

最近、とある呉服屋さんの前を通りかかったら
「今すぐ着られる！プレタ訪問着」なるものが展示されていました。
正絹の訪問着です。値段は１０万程度だったと記憶しますが、
いやぁ～勿体無いですね！！！
１０万出すなら、やはり自分のサイズで仕立てた訪問着を
プラス数万出しても買ったほうが良いと思います。

実はそのくらい、寸法も大事。
着物はサイズ関係ないと思われている方、多いと思います。
でも、丈が短い着物は、頑張っても着られない場合もあります。
（多少なら、腰紐の位置を調節するなどで、何とかなることもありますが）
裄が短い着物も、７分丈のスーツを着ているようなもの？
身幅が狭いのも着にくいです。

確かに洋服ほど、
「このスカート、ウエストが入らない～」と嘆くことは少ないですけどね。

着物を誂えるには、
身長やヒップのサイズはもちろん、肩幅測ったり、裄を測ったり、
色々と細かく測り、計算して、寸法を割り出します。
そのくらい、サイズが細かいのです。実は。

あ、そういえば先日の着付けのお客様ですが、
「呉服屋さんに身長だけ教えてくださいって言われて、それで誂えました」と
お話してくださった方が・・・
サイズ、合ってはいませんでしたよ。
身長だけで誂える呉服屋さんというのも、正直信じがたいのですが
（まぁ標準サイズで仕立てたわけですが、小さくて着られなかったら
　どうしたのでしょうね・・・）
サイズが合わないのは技術がないと厳しいです。
技術でカバーできないケースもあります。