きものあれこれ大和撫子　　★楽天バージョン★

先日、笹島先生から
「いい着付は、帯も着物も脱いだときにシワが少ないこと」
というお話を伺い、まさにその通りだと感じたところです。

着物もギュウギュウ紐を締めるから、シワが付くのですし、
きれいに着物を始末しないで、ダボダボしているところに紐を締めるから
またシワが付いてしまうんです。

いい着付は、きれいに整えた上に、
ちょうどいい加減で紐を締めるので、
シワが残りにくいんです。

さて、帯も同様ですが、
最近は成人式などには、非常に華やかな帯結びがされていますね。
私も着付けに伺うと、
お母様から「ふくら雀ではないもので」なんてご希望を言われます。

が、実はふくら雀などは、帯にシワが残りにくいんです。
帯を傷めにくい帯結びです。

逆に、皆さんに華やかに見える帯結びの場合、
無理に帯を折りたたんでひだを取ったりしているので
外すと、折角の刺繍の糸がほつれたり
余計な折シワが出来ていたりします。

帯のシワって、取れやすい方向と
取れにくい方向とあるので、
その辺りを理解しておくことが必要です。

帯って、決して安いものではありません。
皆さんも呉服屋さんで、帯のお値段見てビックリした経験があるかと思います＾＾；
そんな高価なものなのだから、
大切に扱いたいですね。

私は着付に伺った折には、
お客様から変化結び等のご希望があると（訪問着等の場合も）、
帯に線が入ってしまう可能性があることを説明し、
その上で行います。
だって・・・下手に折り線が出来てしまうと、
次に二重太鼓を結んだときに、余計な線が入って美しくならない
可能性もありますからね！

確かに見栄えも大事だと思いますが、
帯自体も、大変手の込んだ、模様や柄がありますので
それらを生かして、トータルで帯結びを考えています。

たくさんひだがあって、豪華だからいい帯結びではないと、考えています。